自然のシステムはとてもよくできています。
旬というものをよく知っていると、その季節に必要な食事をとることができます。
春夏野菜は体を冷やす?
特に野菜にその傾向が顕著に出ています。春夏野菜は体を冷やし、秋冬野菜は体を温めるのです。旬の野菜をたくさん食べることで夏は体を冷やし、冬は体を温めることができるのです。
ところが最近は農業技術が進歩し季節を問わずいろいろな野菜を食べられるようになりました。旬の感覚がだんだん薄れているのです。たとえばレタスやきゅうり、トマトなどは一年中食べられる野菜ですが、本来は夏野菜なので体を冷やす野菜なのです。
また、同じく夏野菜であるなすが体を冷やすのはよく知られていることです。夏の暑い日を乗り切るためにはこのような野菜をたくさん食べるのが合理的な食生活です。これに比べて秋冬野菜である大根や白菜、カボチャ、サトイモなどは体を温める野菜です。秋冬に生野菜のサラダを多食するのは体に優しい食事とは言えないのです。
野菜だけでは温まりにくい
年齢を重ねると、どうもしつこい食べ物が苦手になります。それに、メタボリックシンドロームの心配も手伝って食事が野菜中心になる人が多いのではないでしょうか?
でも、これって体が温まりにくい食事なんです。やはり体のもとになる栄養素といえばタンパク質です。タンパク質は生命の構成要素そのものです。また日々の代謝物質そのものでもあります。
もちろん、たんぱく質はカロリーの高い栄養素ですし、タンパク質を含む食品には脂肪分がつきものです。摂り過ぎはいけませんが、不足するのは絶対に避けたいところです。実際に、アラスカに住むイヌイットの人々は食事のほぼすべてが肉類で、野菜は殆ど食べなかったのです。日本では、納豆や卵が調理の手軽さや価格の面、保存性の良さなどから見ても非常に良質な食品といえます。
赤いもの、黒っぽいものは体を温める
食品の色でも、体を温める食品と冷やす食品を見分けることができます。
原則として、赤いもの、茶色いものなどは体を温めます。また、青いもの、白いものは体を冷やすといわれています。
穀類なら白米はよりも玄米や黒米のほう、麺類ならうどんよりそばが体を温めます。もっともこれは一般的のその傾向があるというもので、すべてがすべてそうとも言い切れません。