ヘルスケア情報で必ずと言っていいほど出てくる言葉が「バランスのいい食事」という言葉です。そう、その言葉は人に言われなくてもシニア自身が、よ〜くわかっていることですよね。
ところが、実際のところ、この短い言葉を実践していくのはなかなか難しいものです。というのも、「バランスのいい食事」を実践するには一回の食事にたくさんの食材が必要なんです。でも、一度にたくさんの食材を準備すれば、どうしても冷蔵庫の中で腐らせてしまうことも多くなってしまいます。
ホントにお天道様に申し訳が立たないばかりか食費が馬鹿にならないのです。そこで、提案したいのが冷凍という形の保存です。
冷凍方法と解凍方法でおいしさが全く違う!
食品にはそれぞれにふさわしい冷凍方法と解凍方法があります。
それを間違うと「冷凍するとまずくなる」ということになってしまいます。
その食品にふさわしい冷凍、解凍方法をおぼえて「おいしい冷凍生活」を実践しましょう。
(1)凍ったまま食べる
冷凍 | 解凍 |
---|---|
細かく刻む ↓ 保存袋に入れて冷凍 |
凍ったまま料理に乗せたり混ぜたりする |
【適した食材】
ねぎ、大葉、ミョウガ、パセリ、バジル、ニラ、生姜など刻んで使う香味野菜、
ちりめんじゃこ、細かい干しエビなど
*凍結し始めた時に保存袋の上からほぐしておくと使いやすい。
*解凍後、生または半生の状態で食べることになるので、細かく刻む際の手指、包丁、まな板などの衛生状態に注意しましょう。
<参考レシピ>
最後までサラサラ〜ネギの冷凍保存
https://cookpad.com/recipe/1318079
(2)カット冷凍し、サッと加熱
冷凍 | 解凍 |
---|---|
食べやすい大きさにカット ↓ 保存袋に入れて凍結 |
沸騰しただし汁やフライパンに直接投入してサッと加熱する (ただしトマトと玉ねぎは煮込にも適しています) |
【適した食材】
コマツナ、モロヘイヤ、ネギ、玉ねぎ、トマト、ニラ、ニンジン千切り、ニンジンスライス、パプリカ千切り、ピーマン千切りなど
キノコ類は冷凍するとシャキッとした食感はなくなってしまうのですが旨み成分はアップします。炊き込みご飯やなべ物などに是非利用してください。
薄あげ、干物もカットしてラップにきっちり包んで凍結すれば凍ったまま焼いて美味しく食べられます。
*凍り始めに袋の上から軽くほぐしておくと使いやすいです。
*保存袋が冷凍庫の中で押さえつけられることがないように気を付けること。
<参考レシピ>
冷凍小松菜☆簡単ストック☆栄養士ママ
https://cookpad.com/recipe/1814540
(3)お湯で茹でて冷凍
冷凍 | 解凍 |
---|---|
食べやすい大きさにカット ↓ 沸騰したお湯に入れて再沸騰後ざるにあげて冷水で冷やす ↓ 水きり ↓ 保存袋に入れて凍結 |
直接沸騰しただし汁やフライパンに投入して加熱する |
【適した食材】
アスパラ、インゲン、ホウレンソウ、カブ、カリフラワー、ブロッコリー、ササガキごぼう、ズッキーニ、スナップエンドウ、キヌサヤ、チンゲンサイ、ナスなど。
ゆで麺も冷凍OKです。
*凍り始めに袋の上から軽くほぐしておくと使いやすいです。
*保存袋が冷凍庫の中で押さえつけられることがないように気を付けること。
<参考レシピ>
いんげんを冷凍保存
https://cookpad.com/recipe/1171243
(4)水からボイルし8分通り加熱して冷凍
冷凍 | 解凍 |
---|---|
食べやすい大きさにカット ↓ 水からボイルして8分通り加熱しておく ↓ 食材同士がくっつかないように保存袋に入れて凍結 |
直接沸騰しただし汁に投入して煮込む |
【適した食材】
カボチャ、サトイモ、ジャガイモ、サツマイモ、枝豆、乱切りや輪切りのニンジンなど
<参考レシピ>
里芋の冷凍保存方法
https://cookpad.com/recipe/518490
(5)冷凍し、自然解凍
冷凍 | 解凍 |
---|---|
食べやすい大きさにカット ↓ 一切れづつラップできっちり包んで冷凍 |
ラップに包んだまま自然解凍 ↓ 通常の調理 |
【適した食材】
・鮮魚(ウロコや内臓もきれいに除去)
・肉類(出来るだけ薄いブロックにして凍結すると使いやすい。)
*ラップがきっちり食材に密着していないと解凍の時に旨みが流れ出てしまいます。
<参考レシピ>
便利!秋刀魚の保存
https://cookpad.com/recipe/742031
冷凍に向かない食材
果実類(ただしジャム材料として使用する時には冷凍OK)
ダイコン、かいわれ、レタス、セロリ、キュウリ、キャベツ(ただし煮込み用なら冷凍OK)など
豆腐、厚揚げ、卵、コンニャク
冷凍する時に絶対気をつけたいこと
- 冷凍室の温度は「強」にしておき、ドアポケットなどにはおかない。
-10℃〜+90℃が微生物の繁殖温度といわれています。
家庭用の冷凍庫なら必ず「強」に設定しなければなりません。 - 食品を冷凍する時には大きなブロックを作ってしまわないことが大切です。
バラ凍結することで利便性も味もアップします。 - 水分が残ったまま冷凍すると食品がブロックになってしまいます。また、解凍時に旨みや栄養も水分と一緒に流れ出てしまいます。
洗った後や湯通し後などしっかり水切りをしましょう。 - 冷凍する時には手指、まな板、包丁など衛生状態に充分気を配りましょう。
特に解凍後加熱時間が少ない食品の場合は非常に大切な事です。 - 長期過ぎる保管は禁物です。
家庭用の冷凍庫ではいくら冷凍といってもあまり長期保存には向いていません。
一か月程度で食べきってしまいましょう。 - 冷凍食品を利用する時にはビタミンCを補強する。
ビタミンCは壊れやすい栄養素です。
レモンを添えたりデザートにかんきつ類やイチゴを加えたりしましょう。
サプリメントで補うのもいいでしょう。
まとめ
冷凍はとても便利な保存方法です。
大いに利用して「バランスのいい食事」を実践してくださいね。