夏は夏バテ、冬は風邪などにより、毎年体の不調が起こるという人も多いのではないでしょうか。
今回は、そんな暑さ負け・寒さ負けの予防方法をご紹介したいと思います。
「冷やす」ではなく「湿度を下げる」
夏の間、オフィスやレストランで冷房を強くかけているところがあるため、真夏でも冷え性に悩む女性が増えていますが、実は、「暑いのなら冷やせばいい」という発想自体が間違っています。日本の夏の過ごしにくさは、温度だけの問題ではないのです。
ハワイで気温が30度以上になっても日本よりずっと過ごしやすいのは、気温が高くても湿度が低く、カラッとしているからです。一方、日本の夏は湿度が高くジメジメしているため、汗がうまく発散できなくなり、不快指数の高いうっとうしい暑さになってしまうのです。
したがって、この国の夏を乗り切るには、ただ冷やすだけでは効果が低く、大切なのは、むしろ湿度を下げることです。最近増えてきている、湿度を下げてあまり室温を下げないアメニティドライ・タイプのエアコンなどを活用して、真夏の冷えに備えましょう。
熱中症予防は帽子より水分補給
「熱中症になるから帽子をかぶりなさい」とよくいいますよね。もちろん、真夏の外出には帽子をかぶるのが望ましいのですが、もっと重要なことは、帽子だけでは熱中症を防ぐことはできないという事実を知っておくことです。
熱中症は、単に頭を太陽熱で温められるから起こるのではなく、直射日光に当たっていなくても、気温が高いと日陰でも体温が高くなり、熱中症の症状が起きうるのです。したがって、帽子以上に根本的に必要なのは、十分な水分補給です。
体温調節は、水分を摂って汗をかくことで体内の熱が放射されて行われるので、体内の水分が不足すると、汗をかけなくなり、体が変調をきたすのです。
寒さに負けないための秘策あれこれ
逆に、寒さに弱い人は、基本的に体内から熱を放射しすぎている人だといえます。ヒートテックなど保温力のある下着を身に付けて、普通の人以上に熱を奪われないように工夫しましょう。
また、外出時にはコート、室内では薄着にするなど、面倒がらずに環境に合わせて着るものを調節しないと、かえって余分な熱を放射することになります。さらに、睡眠不足や過労にも要注意です。疲労がたまると体温調節機能が衰え、寒さが一層身にしみます。
一方、体内から暖かくするために、鍋物・肉類・ゴマ・カボチャなど、熱産性の食事を摂ることも大切です。
湯冷めを防ぐには温度差入浴がおすすめ
入浴をしても湯冷めしやすい冬におすすめなのが、お湯と冷水の温度差入浴です。
サウナで汗を流したあと水風呂に入るのと同じ要領で、湯船で温まったあと、冷水シャワーを浴びます。これを数回繰り返すと、湯上がりはいつまでも体がほてって温かくなります。これは、温めた体に冷水シャワーを浴びると血管が一時的に収縮しますが、そのあとまたお湯につかって温まると再び血管が広がり、血のめぐりがさらによくなるからです。
ただし、冷水シャワーを冬の寒い日にいきなり浴びては、心臓に悪影響を与えます。夏や秋のうちから温度差入浴をして体を慣らしておきましょう。