青汁やサプリメントの原材料のひとつとしてよく名前を聞く明日葉ですが、体によさそうなのはなんとなくわかるものの、そもそもどんな植物なのかよくわからないという人も多いのではないでしょうか。
そこで、まずは明日葉の種類や特徴などからご紹介していきます。
明日葉の概要
明日葉は八丈島が原産のセリ科アンゲリカ属(シシウド属)の多年草で、明日草または八丈草などとも呼ばれます。明日葉という名前は、「今日摘んでも明日には芽を出す」といわれるほど生命力が強いことに由来します。
温暖な多湿地を好むため、伊豆七島を中心に伊豆半島、三浦半島、紀伊半島など黒潮のめぐる海岸に自生しており、特に伊豆七島や伊豆半島では、道端や人家の裏庭などに茂っているほど身近な植物です。
明日葉の形状・特徴
明日葉の茎は太く直立していて上部で分枝し、大型の羽状複葉を広げる植物で、株高は1m以上にもなります。
葉柄茎部は袋状になり、大きい株の場合葉身は40cm以上に達します。葉は卵型で尖っており、縁に鋸歯があります。
秋に淡黄色の五弁の小花を咲かせ、花期が終わると扁平な楕円形で6~12mmの果実をつけます。
明日葉は天使の贈り物
明日葉の学名はアンゲリカ・ケイスケイ(Angelica Keiskei)といいます。アンゲリカはラテン語で天使を意味します。
明日葉に天使という名がついた由来には諸説ありますが、主に次の三つの説が有名です。
- 3年目の秋に咲く明日葉の白い小さな花が、天使の頭上に輝くリングのような形をしているからという説
- アンゲリカ属の植物に薬用とされるものが多く、「天使が与えてくれた贈り物」というところからついたという説
- 「死者をよみがえらせる天使のような植物」という説
いずれの説を見ても、天使にちなんで名付けられたことは確かなようです。
本当に摘んだ翌日には新しい芽が出る?
今日摘んでも明日には芽が出るくらい生命力が強いことが名前の由来となっている明日葉ですが、実際はもちろん一日や二日で新しい芽が出るわけではなく、一つの新芽の成長には一ヶ月ほどかかります。それが枯れるとまた新しい芽をつけるというように絶えず新芽が出ているため、明日葉は機械で一斉に刈り取るような栽培方法が適していないのです。
これが、明日葉が大量栽培に向いていない、つまりそれほど安価では出回っていない理由のひとつでもあります。
八丈島が原産で、「今日摘んでも明日には芽を出す」といわれるほど生命力が強いことが名前の由来となっている明日葉は、伊豆七島を中心に伊豆半島、三浦半島、紀伊半島など黒潮のめぐる海岸に自生している植物です。
青汁やサプリメントなどの原材料として見聞きしたことはあっても、明日葉自体がどんな植物かということについてはよくわからないという方も多いのではないでしょうか。
まずは特徴や歴史、そして含まれている栄養成分や効能などを知ることから明日葉に親しんでみませんか?