セリ科の植物である明日葉には独特の刺激的な芳香と苦味があります。これはセリ科に共通して含まれているクマリンという成分によるものです。
セリ科植物は多くの場合薬用として使われており、その理由のひとつがクマリンの薬効であるといわれています。
では、クマリンにはどんな健康効果が期待できるのでしょうか?
明日葉に含まれるクマリン類とは?
クマリンは無色の結晶で、微量でも生理活性の高い化合物です。
クマリン類として明日葉に含まれている成分は、プソラレン、インペラトリン、コロンビアナジン、イソラゼルピチン、ラゼルピチン、セリニジンの6つです。
クマリンに期待できる主な効果・効能
クマリンには鎮静作用や催眠作用のほか、抗痙攣作用、体温降下作用、降圧作用、抗凝血作用、がん細胞抑制作用などがあるといわれています。また、光毒性のあるクマリンは皮膚科の領域で広く治療に用いられています。
カルコンとのタッグでがんの抑制力がアップ
カルコンと同じくクマリンもがん抑制に有効な成分であることがわかってきています。
マウスを使った肺がんに関する実験では、カルコンとクマリンを飲ませたところ、がん細胞の増殖をかなり抑えることができたといわれています。
詳しい研究により、これは発がん工程のプロモーションを促すプロモーターの働きを抑えることでがんを抑えているということが明らかとなっています。
セルライト除去にも一役
上記の他にクマリンの効果としてよく知られているのが、セルライトを除去する作用です。セルライトは皮膚の表面近くにできる脂肪や老廃物のぶよぶよした塊で、特に太腿や臀部、腹部などの下半身にできます。
このセルライトを除去する効果が期待できるハーブとして人気があるのがメリロートです。ヨーロッパではメリロートは医薬品として認められていますが、日本ではサプリメントとして流通しているのみです。
そのメリロートの主成分がクマリンなのです。
クマリンには、鎮静作用や催眠作用のほか、抗痙攣作用、体温降下作用、降圧作用、抗凝血作用、がん細胞抑制作用、そして女性にうれしいセルライトを除去する作用など幅広い効果が期待できます。
カルコンとクマリンを一緒に摂取することでがん細胞の増殖を抑える効果がアップするといわれることからも、明日葉が注目される理由がわかりますね。