行者にんにくには、アリシンやスコルジニン、カリウム、ビタミンC、カルシウムが多く含まれています。
行者にんにくの効能
行者にんにくは古くから観賞用および食用とされ、山岳信仰の修行者が荒行に耐える精力をつけるために食べたといわれています。
にんにくに似た匂いのもとはジアリルジスルフィド類で、血流をよくして血栓を防止する働きがあるため、動脈硬化や脳梗塞の予防に役立つほか、抗菌作用もあり、がん予防にも期待が持てます。
同じく匂い成分のアリシンやスコルジニンにも、末梢血管を拡張させて血行を促進し、新陳代謝を活発にする作用があり、高血圧予防や冷え性改善に効果があります。
また、アリシンはビタミンB1と結合して、活性持続型ビタミンであるアリチアミンを生成し、疲労回復や滋養強壮に効果を発揮するほか、抗酸化作用をもつβ-カロテンとともに働き、発がんを抑制する効果にも期待できます。
通常、行者にんにくは春から夏にかけて、若芽・若葉・花つぼみの順に食します。鱗茎の部分も生で食べられますが、野生の場合は資源保護のため大地に残しておくのが望ましいと考えられます。最近では栽培ものも出回っているので、天ぷら・炒め物・おひたし・ぬた・和え物・酢の物などで楽しめますし、鱗茎は生食のほか、すりおろして薬としても利用できます。
行者にんにくの人気&簡単レシピ
行者にんにく醤油漬け
保存できる期間はなんと一年!保存したらしょっぱくなりがちな醤油漬けを、長くおいしく食べられるレシピです。茎の先の薄皮が入ると味が落ちるだけじゃなく、薄皮の間に土が入っていることもあるので、面倒でもきちんと取りましょう。何本かまとめて持ち、グイッと手でしごいて取ると作業しやすいようです。三代伝わるというおいしさ、ぜひご賞味ください。
行者にんにく卵とじ
栄養満点な行者にんにくを、ふんわり卵でとじこめました。カツオ出汁が味のポイント。行者にんにくに含まれる成分「硫化アリル」は、体脂肪を燃焼させる効果があるので、ダイエット中の方にもおすすめです。
行者にんにくのおひたし
おばあちゃんの味を思い出す行者にんにくのおひたし。インフルエンザ、ガンの予防や改善、動脈硬化症の予防、血糖値低下、高脂血症や糖尿病などの改善…あらゆるパワーを秘めた行者にんにくを、シンプルに楽しめます。
行者にんにくとささみの胡麻味噌マヨ和え
味噌マヨのコクがクセになる。行者にんにくで春の香りを満喫できる、好きな人にはたまらない一品です。せっかくの香りが飛んでしまうので、茹で過ぎにはくれぐれも注意。
行者にんにくの栄養成分表
出典:日本食品標準成分表2015年版(七訂)に準拠しています。表の見方や注意事項は、日本食品標準成分表2015年版(七訂)について:文部科学省のページを参照してください。
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- 行者にんにく(葉・生)の成分表 可食部100g当たり
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[ 成分表 ] 単位: /100g エネルギー 34kcal 水分 88.8g たんぱく質 3.5g アミノ酸組成によるたんぱく質 (2.4)g 脂質 0.2g トリアシルグリセロール当量 (0.1)g 飽和脂肪酸 (0.02)g 一価不飽和脂肪酸 (0.01)g 多価不飽和脂肪酸 (0.05)g コレステロール (0)mg 炭水化物 6.6g 利用可能炭水化物(単糖当量) – 水溶性食物繊維 0.5g 不溶性食物繊維 2.8g < 食物繊維総量 > 3.3g 灰分 0.9g ナトリウム 2mg カリウム 340mg カルシウム 29mg マグネシウム 22mg リン 30mg 鉄 1.4mg 亜鉛 0.4mg 銅 0.16mg マンガン – ヨウ素 – セレン – クロム – モリブデン – ビタミンA(レチノール) (0)μg ビタミンA(α-カロテン) 0μg ビタミンA(β-カロテン) 2000μg ビタミンA(β-クリプトキサンチン) – ビタミンA(β-カロテン当量) 2000μg ビタミンA(レチノール活性当量) 170μg ビタミンB1 0.10mg ビタミンB2 0.16mg ナイアシン(ビタミンB3) 0.8mg ビタミンB6 0.15mg ビタミンB12 (0)μg 葉酸(ビタミンB9) 85μg パントテン酸(ビタミンB5) 0.39mg ビオチン(ビタミンB7) – ビタミンC 59mg ビタミンD 0μg ビタミンE(α-トコフェロール) 0.4mg ビタミンE(β-トコフェロール) 0.1mg ビタミンE(γ-トコフェロール) 0.4mg ビタミンE(δ-トコフェロール) 0mg ビタミンK 320μg 食塩相当量 0g アルコール – 硝酸イオン Tr テオブロミン – カフェイン – タンニン – ポリフェノール – 酢酸 – 調理油 – 有機酸 – 重量変化率 – 廃棄率 10% () は推定値、 Tr は微量、 - は未測定
<備考>
別名: アイヌねぎ、ヒトビロ、やまびる
廃棄部位: 底盤部及び萌芽葉 - 行者にんにく(葉・生)のアミノ酸成分表(1) 可食部100g当たり
-
アミノ酸成分表(1) 単位: /100g 水分 88.8g たんぱく質 3.5g アミノ酸組成によるたんぱく質 (2.4)g イソロイシン (130)mg ロイシン (220)mg リシン(リジン) (200)mg 含硫アミノ酸:メチオニン (49)mg 含硫アミノ酸:シスチン (41)mg 含硫アミノ酸 <合計> (90)mg 芳香族アミノ酸:フェニルアラニン (140)mg 芳香族アミノ酸:チロシン (110)mg 芳香族アミノ酸 <合計> (260)mg トレオニン(スレオニン) (130)mg トリプトファン (52)mg バリン (160)mg ヒスチジン (66)mg アルギニン (160)mg アラニン (190)mg アスパラギン酸 (290)mg グルタミン酸 (450)mg グリシン (140)mg プロリン (130)mg セリン (160)mg ヒドロキシプロリン – アミノ酸組成計 (2800)mg アンモニア – 剰余アンモニア – () は推定値、 Tr は微量、 - は未測定
<備考>
別名: アイヌねぎ、ヒトビロ、やまびる
廃棄部位: 底盤部及び萌芽葉
06227葉ねぎ生から推計
硝酸イオン: Tr - 行者にんにく(葉・生)の脂肪酸成分表(1) 可食部100g当たり
-
脂肪酸成分表(1) 単位: /100g 水分 88.8g 脂質 0.2g トリアシルグリセロール当量 (0.1)g 脂肪酸総量 (0.08)g 飽和脂肪酸 (0.02)g 一価不飽和脂肪酸 (0.01)g 多価不飽和脂肪酸 (0.05)g n-3系多価不飽和脂肪酸 (0.03)g n-6系多価不飽和脂肪酸 (0.03)g (4:0) 酪酸 – (6:0) ヘキサン酸 – (7:0) ヘプタン酸 – (8:0) オクタン酸 – (10:0) デカン酸 (0)mg (12:0) ラウリン酸 (Tr) (13:0) トリデカン酸 – (14:0) ミリスチン酸 (1)mg (15:0) ペンタデカン酸 (Tr) (15:0) ant ペンタデカン酸 – (16:0) パルミチン酸 (19)mg (16:0) iso パルミチン酸 – (17:0) ヘプタデカン酸 (Tr) (17:0) ant ヘプタデカン酸 – (18:0) ステアリン酸 (1)mg (20:0) アラキジン酸 (1)mg (22:0) ベヘン酸 (1)mg (24:0) リグノセリン酸 – (10:1) デセン酸 – (14:1) ミリストレイン酸 (0)mg (15:1) ペンタデセン酸 – (16:1) パルミトレイン酸 (1)mg (17:1) ヘプタデセン酸 (0)mg (18:1) <計> (3)mg (18:1) n-9 オレイン酸 – (18:1) n-7 シス-バクセン酸 – (20:1) イコセン酸 (1)mg (22:1) ドコセン酸 (0)mg (24:1) テトラコセン酸 – (16:2) ヘキサデカジエン酸 – (16:3) ヘキサデカトリエン酸 (0)mg (16:4) ヘキサデカテトラエン酸 – (17:2) ヘプタデカジエン酸 – (18:2) オクタデカジエン酸 – (18:2) n-6 リノール酸 (26)mg (18:3) オクタデカトリエン酸 – (18:3) n-3 α‐リノレン酸 (28)mg (18:3) n-6 γ‐リノレン酸 – (18:4) n-3 オクタデカテトラエン酸 – (20:2) n-6 イコサジエン酸 (Tr) (20:3) n-6 イコサトリエン酸 (0)mg (20:4) n-3 イコサテトラエン酸 – (20:4) n-6 アラキドン酸 (0)mg (20:5) n-3 イコサペンタエン酸 (0)mg (21:5) n-3 ヘンイコサペンタエン酸 – (22:2) ドコサジエン酸 – (22:4) n-6 ドコサテトラエン酸 – (22:5) n-3 ドコサペンタエン酸 – (22:5) n-6 ドコサペンタエン酸 – (22:6) n-3 ドコサヘキサエン酸 – 未同定脂肪酸 (1)mg () は推定値、 Tr は微量、 - は未測定
<注意>
脂肪酸成分名称の左の ( : ) は数値表現の略号
<備考>
別名: アイヌねぎ、ヒトビロ、やまびる
廃棄部位: 底盤部及び萌芽葉
06227葉ねぎ生から推計