りんごは、イギリスに「1日1個のりんごは医者を遠ざける」という古いことわざがあり、中東の「アラビアン・ナイト」には「万病の薬」として登場することからもわかるとおり、体によい果物として海外で古くから知られていますが、最近では、日本でも高血圧予防に効果があるとして注目を集めています。
りんごと高血圧にどんな関係が?
りんごと高血圧の関係については、こんな調査結果が出ています。
一般に濃い味つけを好むため塩分摂取量が多い東北地方は、高血圧や脳卒中が多い地域ですが、県別にみると、青森県は高血圧や脳卒中が他県に比べて少なかったといいます。そこで、青森県と他の東北各県の人の食生活を調査したところ、りんご農家など、りんごを多く食べる人に高血圧が少ないことがわかりました。
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りんごのカリウムがナトリウムを排泄
この理由については、りんごに多く含まれるカリウムが高血圧予防効果を発揮したのではないかと推測されています。高血圧を招くナトリウムを体外に排泄する働きをもつカリウムが、血圧を下げるというわけです。
また、りんごには水溶性食物繊維であるペクチンも豊富ですが、これもナトリウムを排泄する働きがあります。
りんご以外ではダメなの?
カリウムは多くの野菜や肉類、果物にも含まれていますが、肉類の場合は、カリウムだけでなく制限したいナトリウムも多く含んでいるため、高血圧予防には、カリウムが多くナトリウムが少ない野菜や果物をしっかり食べることが大切なのです。
生で食べられるのが最大の魅力
ただし、カリウムは水に溶けやすいので、野菜などをゆでたり煮たりすると、せっかくのカリウムが損失してしまうことになります。
その点でも、生で食べることができるりんごは絶好のカリウム源といえるのです。