米粒は、もみ殻・糠層・胚芽・胚乳という構造になっていますが、主食として食べる米は、そのどこまでを除くか、つまり搗精度によって、食味や栄養が変わってきます。
搗精度による米の種類
搗精度の低いほうから、一番外側のもみ殻だけを除いたものが「玄米」、胚芽を残して精白したものが「胚芽精米」、もみ殻や糠層、胚芽を除いて胚乳部分だけにしたものが「精白米(完全精米)」となります。
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玄米食が見直されている理由とは?
味については、精製度の高いものほどおいしいと感じる人が多いようですが、元の形に近いものほど栄養が豊富です。たとえば、玄米のビタミンB1含有量は精白米の約5倍、ビタミンEや食物繊維は約6倍、ビタミンB2・鉄・カルシウムは約2倍です。
玄米食が見直されてきている昨今ですが、これは、玄米の常食によって疲労回復・老化防止・便秘改善などの効果が期待できるからなのです。
米だけの食事では栄養不足
ごはん・炊き込みごはん・おかゆ・雑炊・チャーハンなどに幅広く利用される米ですが、欧米では、つけ合わせやサラダなどに野菜感覚で使われることもあります。
ただし、米だけでは必須アミノ酸のリジンやトリプトファン、ビタミンCなどが不足してしまいます。米飯の主食には、質のよい動物性タンパク質や大豆製品、野菜、イモ類などを使ったおかずをたっぷり添えるようにしましょう。精白米では、ビタミンB1を補う工夫も必要です。
新しい米と古い米は混ぜない
米は精製して時間が経つほど脂肪が酸化され、味が落ちていきます。冷暗所(冷蔵庫の野菜室が理想的)で保存し、早めに使い切りましょう。
また、新しく買った米と古い米を一緒にしないというのも、保存の重要なポイントです。