私たちは通常、肥満というと体重ばかり気にしがちですが、実は体重に占める体脂肪の割合(=体脂肪率)のほうが重要です。
体脂肪率は、男性が15.0〜20.0%、女性が20.0〜30.0%が正常で、これを超えると肥満と判定されます。
肥満の種類
肥満は、主にホルモン分泌や脳の異常、遺伝など病気が原因の「症候性肥満」と、原因がはっきりしない「単純性肥満」に分けられますが、肥満のほとんどは後者といわれています。
さらに、単純性肥満には、皮下脂肪が厚いタイプで女性に多く見られる「皮下脂肪型肥満」と、調や胃、肝臓など内臓の周りに脂肪が蓄積されたタイプで、中年以降の男性に多く見られる「内臓脂肪型肥満」があります。
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内臓脂肪型肥満がもたらす症状
内臓脂肪型肥満では、糖尿病・高血圧・高脂血症・動脈硬化・脳卒中・狭心症・心筋梗塞などのリスクも高まり、脂肪肝の原因にもなります。また、高尿酸血症や睡眠時無呼吸症候群なども肥満と関連があります。
皮下脂肪型肥満で高まる婦人科系の発症リスク
一方の皮下脂肪型肥満は、同じ体脂肪率であれば内臓脂肪型肥満よりも生活習慣病にかかるリスクは低いといわれていますが、女性の場合はホルモンバランスが崩れ、生理不順や不妊症が起こることもあります。また、乳ガン・子宮ガン・卵巣ガンの発症リスクも肥満によって高くなります。
いずれにしても、体重が多いと膝や腰に負担がかかり、整形外科疾患も起こりやすくなります。
ダイエットによる栄養不足には注意!
ただし、肥満解消のためにカロリー制限をしていても、栄養不足には要注意です。脂肪摂取を制限すると、ビタミンA・E、コエンザイムQ10が不足してきますし、亜鉛などのミネラルも不足しがちです。
また、脂肪燃焼に必須のビタミンB群も忘れずに摂りましょう。