メタボや糖尿病を防ぎ、ダイエットにもよいとして今話題の糖質オフですが、実際の効果はどうなのでしょうか?
そもそも「糖質オフ」とは?
糖質は、食べると血糖値が上がってインスリンの分泌を促しますが、メタボ気味の人はインスリンの効きが低下しているため、インスリンを作る膵臓に負担がかかります。初期の糖尿病で食後の血糖値が高くなるのは、インスリンの働きが悪くて血糖値を下げ切れないからです。ならば糖質の量を制限して血糖値を上げないようにしようというのが、糖質オフの考え方です。
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いまだ賛否両論
しかし、この発想には医学的な有効性を示すデータも出ていますが、長期間制限した場合の安全性が不明な点や、続けられず脱落する人も多いなどの理由から、「極端な糖質オフは現時点では勧められない」という学会の声明もあり、議論は今も続いています。
腸への作用はむしろマイナス?
また、この議論で忘れられがちなのが腸に対する作用です。
炭水化物は糖質と食物繊維を合わせたものです。そして、糖質は砂糖などの糖類と、でんぷんなどの多糖類を含みます。このうち、糖類は食後の血糖値を急激に上げます。したがって、膵臓の負担を減らすには、甘いお菓子や清涼飲料水は控えたいところです。
ですが、問題なのは多糖類です。日本人の食物繊維摂取源は、米などの穀物の比重が非常に高いため、ごはんを減らせば血糖値は上がりにくくなっても、食物繊維も減ってしまいます。膵臓にはよくても、腸にはマイナスなのです。
日本人の食事に合う「大麦ごはん」で解決!
そこでおすすめなのが大麦ごはんです。大麦ごはんなら大量の水溶性食物繊維が摂れ、この繊維の作用で善玉菌が元気になれば、食後の血糖値上昇が穏やかになるのです。
また、ごはんという日本人の主食にうまくマッチする点でも、取り入れやすいメタボ対策といえます。