栄養素

カロテノイドは強い抗酸化力であらゆる疾病予防に対応

カロテノイドは、動植物が持ち、自然界に存在する黄色や赤色の色素の総称で、600種類以上存在するといわれている成分です。
カロテノイドの栄養効果として、抗酸化作用、夜盲症の予防・改善、血流改善、白内障・黄斑変性症の予防、眼精疲労の予防・改善、抗がん作用、生活習慣病予防、メタボリックシンドロームの予防・改善などが期待できます。

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カロテノイドの効能

カロテノイドは共通して抗酸化作用を持っていますが、各々で働きかける部位や特徴的な働きが存在するため、効果にも違いが生じます。

β-カロテン <夜盲症の予防・改善>

β-カロテンは、体内に吸収されるとその一部がビタミンAに変換されて働きます。ビタミンAは、人間の目の網膜で見る働きを司るロドプシンの一部として働いているため、ビタミンAが不足すると、夜盲症に陥るリスクが高まります。

そのため、β-カロテンの摂取はビタミンAの不足を解消することにつながり、夜盲症の発症を予防できると考えられています。

リコピン <血流改善>

活性酸素は、血液中の悪玉コレステロールと結びつくことで血管内壁にダメージを与えます。さらに、活性酸素によって酸化された悪玉コレステロールが血液中に増加すると、動脈硬化や血栓の原因となり、血液の流れが悪くなります。

リコピンが持つ抗酸化作用は、悪玉コレステロールの酸化を防ぐことで、血流を改善することができます。

ルテイン・ゼアキサンチン <白内障・黄斑変性症の予防>

白内障や黄斑変性症などの加齢によって発症する眼病の大きな原因の一つに、活性酸素があります。常に外気にさらされ、紫外線や青色の光を直接受ける唯一の臓器である目は、活性酸素が発生しやすい状況にあり、酸化による疾病が発生しやすい部位といわれています。

水晶体や黄斑部に存在するルテインとゼアキサンチンは、有害な光を吸収し、また抗酸化作用を発揮することで、光のダメージによる酸化を抑制し、白内障や黄斑変性症を予防する効果を持っています。

アスタキサンチン <眼精疲労の予防・改善>

眼精疲労は、集中してものを見続けたり、目を長時間酷使し続けたりすることにより起こる症状で、目の疲れが慢性化した状態をいいます。
アスタキサンチンは、特定の栄養素しか入り込むことのできない網膜にも入り込むことができ、その強力な抗酸化力を発揮するため、目の疲れを軽減し、眼精疲労の予防や改善に役立ちます。

β-クリプトキサンチン <抗がん作用>

β-クリプトキサンチンには強力な抗酸化作用があり、DNAを傷つけてがんのきっかけを作る活性酸素を抑える効果があります。
また、がんを抑える働きのある遺伝子を活性化し、がん細胞の増殖を抑える効果があるともいわれています。

カプサンチン <生活習慣病予防>

カプサンチンは高い抗酸化作用を持ち、善玉コレステロールと悪玉コレステロールの酸化を防ぐことによる生活習慣病予防効果が期待されています。
さらに、善玉コレステロールの濃度を高める効果も報告されており、いくつかの効果の組み合わせによって、メタボリックシンドロームを予防する効果も示していると考えられています。

フコキサンチン <メタボリックシンドローム予防>

フコキサンチンは脂肪の蓄積を抑え、その働きによって内臓脂肪を減少させることができると報告されているため、メタボリックシンドロームを予防・改善する効果が期待できます。

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