乾燥させたミカンの皮は、日本では七味唐辛子やカレーの風味付けなどに用いられていますが、漢方では陳皮と呼ばれる有名な生薬です。この陳皮を手軽に摂る方法として、ミカンの皮にお湯を注ぐだけでできるミカン茶(陳皮茶)があります。
脂肪の代謝をスムーズに
ミカン茶(陳皮茶)には多くの薬効があるとされていますが、なかでも血液中の余分な脂肪を除去する働きに定評があるといわれています。二陳湯という漢方薬は陳皮が主成分で、脂肪代謝をスムーズにする働きがあると考えられています。
飲むベストタイミングは?
ミカン茶(陳皮茶)を飲むタイミングは、脂を使った料理を食べる前に飲むのがベストとされています。また、夕食や外食の前に1杯飲んでおけば、脂肪分の吸収が緩やかになると考えられています。
ミカン茶(陳皮茶)の作り方
ミカン茶(陳皮茶)に使うミカンの皮は、乾燥させた「陳皮」でも、生のままの「橘皮」でもかまいません。橘皮にも陳皮と同じ働きが期待できます。
乾燥させた皮で作る場合
- ミカンの皮をむいてバットやザルなどに置き、風通しのよい場所で乾燥させる。
- 1杯あたり約3gか小さじ1杯の乾燥させたミカンの皮を急須に入れ、熱湯200~300mlを注ぐ。
陳皮のお茶はまろやかで落ち着いた味わいが特徴で、皮の成分が湯に溶け出すのは3煎目くらいまでです。乾燥させたミカンの皮は、密閉容器に入れて冷蔵庫で保存すれば2~3年はもちます。
生の皮で作る場合
- ミカンの皮(できればノーワックスで無農薬のもの)を集める。
- 生のミカン1/3個分の皮に熱湯100~150mlを注ぐ。
橘皮のお茶はフレッシュで清冽な香りが特徴で、こちらも成分が湯に溶け出すのは3煎目くらいまでです。
ミカン茶(陳皮茶)には脂肪の代謝をスムーズにする効果があるといわれています。作り方も簡単ですので、若い人はもちろんのこと、年齢を重ねるごとにやせにくくなってきたと感じている方にもおすすめです。