あさりは味噌汁や酒蒸し、パスタ料理など幅広い用途を持つ貝類の一つですが、せっかくなら身が太ってうま味成分がたっぷりな状態のものをいただきたいですよね。そこで、あさりに含まれる豊富な栄養素と健康効果、そしてより効率的な摂り方についてご説明します。
うま味成分のタウリンが豊富
あさりのタンパク質の含有量は魚類に比べて少なめですが、アミノ酸スコアは81を示します。
なかでも、うま味成分でもあるタウリンを含んでいることは特筆すべき点です。タウリンは血中コレステロール値を低下させ、肝臓の解毒作用を強化する働きがあり、動脈硬化の予防に有効です。春先になるとさらにうま味成分が豊富になるので、栄養価も味もさらにアップします。
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旬の時期の「赤いビタミン」に期待
ビタミンB12を豊富に含んでいることもあさりの大きな特徴です。含有量は100gあたり52.4μgで、冬から春にかけての旬の時期にはさらに多くなります。また、2〜4月のあさりは、身が太っているうえにコハク酸やグリコーゲンなどのうま味成分もたっぷり蓄えています。
ビタミンB12は「赤いビタミン」とも呼ばれ、赤血球の生成や中枢神経機能の維持、脂肪の代謝などにおいて重要な役割を果たします。
ほかにも、マグネシウム、鉄、ナイアシン、ビタミンB2・Eなどの重要な栄養素をはじめ、セレニウム、マンガン、クロム、亜鉛などの微量元素もバランスよく含まれています。
貧血や二日酔いにも
あさりは佃煮にすると鉄分の量が生の5倍にもなり、100gあたり18.8mgという驚くべき含有量になります。このことから、あさりは貧血予防に不可欠な食材といえます。
また、二日酔いの肝臓には、タウリンが豊富なあさりとセサミンが豊富なごまの組み合わせが効果的です。