お通じがないとすぐ市販の便秘薬に頼るという方も多いと思いますが、実はこの習慣が逆に便秘を悪化させている場合があります。
大腸メラノーシスとは?
日常的に便秘薬を使用していると、自力で排便する力が低下します。さらに、長年使い続けると大腸の粘膜が黒ずんでくることもあります。これを大腸メラノーシスといい、多くの便秘薬に含まれているアロエやセンナ、大黄といった成分が関与しているといわれています。
自覚症状はなくても、メラノーシスが起こると、腸管の神経が侵されて腸の一部がゴムホースのように伸びてしまい、ますます便秘が進行します。
排便を自力で促すためにも、次のポイントを知っておきましょう。
[スポンサーリンク]
便秘薬に依存しすぎない
2〜3日に1回の排便でも、本人に苦痛がなければ便秘には該当しません。次のような症状が出て初めて便秘を疑う余地があると覚えておきましょう。
- 排便回数が1週間に1度あるかないか
- 便が木の実状、または硬い便が集まったソーセージ状
- 便の色が濃い茶色または真っ黒
玄米よりも米+粉寒天がおすすめ
また、昨今の玄米信仰にも大きな誤解があります。もともと胃腸の機能が低下しているときに、繊維が多く消化されにくい玄米ばかりを食べると、便が硬くなって便秘が悪化してしまうこともあるのです。
玄米の食物繊維は主に水に溶けない不溶性食物繊維なのですが、これに対し、海藻などに比較的多い水に溶ける水溶性食物繊維は腸管に水を引っ張ってくれます。そのため、便秘解消には玄米より米に少量の粉寒天を混ぜて炊くほうがおすすめです。
さらに、乳製品だけでなく、味噌・漬物などで植物性乳酸菌を摂ることも大切です。
まずは朝食をしっかり摂る
とはいえ、朝食をしっかり食べることが最も重要です。自力排便のシステムは朝食後に最も作動しやすいということを覚えておきましょう。