ダージリンはスリランカのウバ、中国のキーモンと並ぶ世界三大紅茶のひとつです。
「マスカットフレーバー」と称される豊かな香りと風味が特徴で、「紅茶のシャンパン」とも呼ばれます。
現在はインドのダージリン地方で90近くの農園で栽培されており、収穫時期によって味や香り、水色が異なります。
「ファースト・フラッシュ」「セカンド・フラッシュ」「オータムナル」とは?
ダージリン・ファーストフラッシュ
春摘みの新茶で3月頃の涼しい時期に摘まれます。独特な新茶の清々しい若い香りが特徴で、ストレートで飲むのに適しています。水色は薄く、オレンジ色をしています。
ダージリン・セカンドフラッシュ
二番摘み(6~7月)の葉から作られる紅茶です。「マスカットフレーバー」と呼ばれるのはこのセカンドフラッシュで、ファーストフラッシュ・セカンドフラッシュ・オータムナルの3つの中で最も味が良いといわれています。やや渋味があるため、ストレートよりはミルクティーとして飲むのがおすすめです。
ダージリン・オータムナル
秋に収穫される四番摘み茶にあたり、若々しい緑茶のようなファーストフラッシュに比べ、水色が濃くて味わいも深く、渋いのが特徴です。味・香り・渋味ともにしっかりしており、最も充実したダージリンが味わえるといわれ、多くの人に好まれている紅茶です。コクがあるため、ロイヤルミルクティーに適しています。収穫量がダージリンの年間生産量のわずか5%しかなく、幻の紅茶といわれています。
ダージリンに期待できる効果
- リラックス効果による疲労回復・集中力アップ・ストレス解消
- アロマセラピー効果
- 殺菌効果による風邪予防
- 胃腸の働きの促進
- 抗酸化作用による美肌効果・生活習慣病予防・がん予防
- カテキンによる脂肪燃焼効果
- 利尿作用
ダージリンをおいしく淹れるコツとは?
カップ1杯分につき茶葉2.5g、熱湯200mlを使います。
- 水道水を沸騰させます。
- ティーポットとカップに1の熱湯を入れて温め、その後お湯を捨てます。
- 温めたティーポットに茶葉を入れ、95度以上の熱湯を素早く注いでフタをします。
- 3分間蒸らしてから、温めたカップに紅茶を注ぎます。
ダージリンはコーヒーに比べてカフェイン含有量が少ないものの、スウェーデンの研究によると、一日100mg以上のカフェインを摂取していると流産する人が多いという報告があるとのことです。そのため、一日1~2杯を楽しむ程度にし、飲み過ぎには気をつけたいものです。また、ダージリンの場合は水出しで作ったものが最もカフェインの含有量が多くなるため注意が必要です。
さらに、授乳中の方がカフェインを含んだ飲み物を飲めば、母乳にも母親の血中とほぼ同じ濃さのカフェインが含まれることになります。紅茶は飲んでから1~2時間でカフェイン濃度のピークが来るため、ダージリンを楽しみたいという場合は、授乳の数時間前に飲むようにしましょう。