常に子どもの嫌いな食べ物の上位にランクインしてしまうニンジンですが、栄養豊富なだけでなく、価格もお手頃で、和洋中を問わずさまざまな料理に使えるフレキシブルな食材でもあります。
苦手な人でも食べやすくなるような工夫をしながら、日々の食事に積極的に取り入れてみましょう。
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あのオレンジ色の正体は?
ニンジンが鮮やかなオレンジ色をしているのは、βカロテンを豊富に含んでいるからです。体内で必要とされる分のみビタミンAに変換されるβカロテンは、そのもの自体に強い抗酸化作用があり、血液中のLDLコレステロールが酸化して血管をつまらせてしまうのを防ぐため、動脈硬化や高血圧症の予防に役立ちます。
また、金時人参または京人参と呼ばれる赤色のニンジンは、同じく抗酸化作用のあるリコピンを含有しています。
カリウムと食物繊維の働き
ニンジンには、カリウムと食物繊維も多く含まれています。
カリウムは、塩分の吸収を抑えて尿への排出を促す働きがあるので、高血圧症予防の効果があります。
食物繊維は便秘を解消するほか、コレステロールや血糖の上昇を抑える作用があるので、脂質異常症や糖尿病の予防にも効果があります。
皮はなるべくむかないのがベター
ニンジンに含まれる有効成分は皮の近くに多いので、皮つきのまま調理するのがベストです。皮をむく場合は、皮の表面をこそげ取る程度に抑えておきましょう。
βカロテンの吸収率は、生のニンジンで10%、ゆでた場合は30%、オリーブオイルなどの油を使うと50〜70%にアップします。
おすすめの調理法は?
ニンジンに含まれるアスコルビナーゼという酵素はビタミンCを破壊しますが、熱と酸に弱いので、ゆでる・炒める・酢を加えるなどの調理法がおすすめです。