「カルシウムが不足するとイライラする」とよくいわれますが、その根拠はどこにあるのでしょうか。
今回は、知っていそうで意外と知らない、カルシウムの働きについてご説明したいと思います。
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クレオパトラの美容法
かのクレオパトラは、美容のためにカルシウムの塊である真珠をワインに溶かして飲んでいたといいますが、酢はカルシウムを溶かす性質があるので、酸化してワイン酸に変化したワインの中に真珠を入れると溶けますし、カルシウムの吸収率を2割もアップさせる力があるため、これはまさに効率のいいカルシウム摂取法だったといえます。
カルシウムが不足するとこうなる
もちろん、カルシウムには、美容のためである以上にもっと大切な働きがあります。
カルシウムの99%は骨や歯に、残り1%は血液などの中に存在します。カルシウム不足は、骨や歯をもろくし、骨粗鬆症を引き起こす原因になりますが、それ以外に、イライラしたり怒りっぽくなったりする原因にもなります。これは、カルシウムに脳神経細胞の安定をはかる働きがあるためです。
かつては、家庭内暴力や、最近ではほとんど聞くことのなくなった校内暴力などにもカルシウムが関係しているといわれたほど、私たちの日常に大きく関わっているのです。
効率よく摂取するならイワシがおすすめ
カルシウムは小魚、特にイワシに豊富に含まれています。
カタクチイワシを煮て乾燥させた煮干しには、100g中2,200mgもカルシウムがあり、内臓部分にはカルシウムの吸収をよくすビタミンDも含まれています。
煮干しでも丸干しでも
イワシは丸干しで1,400mg、しらす干しで530mgのカルシウム含有量があります。成人1日のカルシウム所要量は600mgで、煮干しなら一握り、丸干しなら1本で足りてしまいますので、ぜひ積極的に摂るようにしましょう。