大麦は昨今の健康ブームにより栄養的価値が見直され、いまや人気はうなぎのぼりです。今回は、そんな大麦の健康効果についてご説明します。
生活習慣病予防に有効な健康食
大麦は、穂の条性によって二条種と六条種に分けられます。二条種は主に麦芽としてビールやウィスキーの醸造に使われ、麦めしなどにして食べるのは六条種です、六条種の大麦は味噌・醤油・麦茶などの原料にもなります。
主成分はでんぷんで、カルシウムや食物繊維の含有量は米以上です。また、タンパク質・ビタミンB群なども期待できます。
米に大麦を混ぜ込んで炊いた麦めしは、かつては貧しさの象徴でしたが、健康ブームを背景に、生活習慣病予防や便秘改善、肥満防止などに有効な健康食として見直されています。
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疲労回復やイライラ防止にも
大麦は、精麦の後で加熱してやわらかくしてから圧扁した押し麦、縦2つ割りにして加熱・圧扁した白麦、縦2つ割りにしただけで圧扁しない丸麦(米麦粒、切断無圧扁精麦)、ひき割り麦などの形で流通しています。このうち、最も一般的で手に入りやすいのは押し麦です。
購入の際は、なるべく精製日の新しいものを選びましょう。精麦によって本来豊富なビタミンB1などが激減するので、疲労回復やイライラ防止に役立てたいなら、ビタミンB1を強化した強化精麦を利用するのがおすすめです。
最近の中国では薬用としても
大麦の漢方的薬効としては、消化不良を治し、胃をなごませ、腸の働きをよくすることが知られています。
さらに、喉や口の渇きをいやす作用も認められています、暑い季節に不可欠な麦茶は、大麦を殻つきのままいって煎じたものです。
最近の中国では、小児や高齢者の消化不良などに、大麦のもやし「大麦芽」も薬用として使われています。