コリコリとした食感で大流行したナタデココですが、実際のところ、何から作られていてどんな成分が含まれているのかなどは、日本ではまだまだ知られていないようです。
そもそも「ナタデココ」って?
ナタデココの発祥地はフィリピンで、100年ほど前にはすでに作られていたといわれています。ナタデココは、フィリピンのハロハロという、日本の蜜豆のようなデザートによく使われ、ちょうど蜜豆に寒天を加えるような感覚で食べられています。
そんなナタデココが日本で知られるようになったのは1992年の夏ごろで、最初はスイーツ好きの若い女性の間で話題になっていたのが、マスコミで取り上げられて一大ブームになりました。
[スポンサーリンク]
何からできている?
ナタデココの主な原料はココナッツの実です。ココナッツの固い実の中には、とろりとした果肉部分と液状のココナッツ水があり、それに水や砂糖を加えたあと、酢酸菌の一種であるアセトバクター・キシリナムという菌を加えて発酵させると、表面に徐々に膜ができてきます。その膜が15mmほどの厚さになったときに取り出したものがナタデココです。
日本で一般に出回っているのは、この膜を食べやすく切り、酸を抜いてシロップ漬けにしたものです。
菌から作られる食物繊維がガンを予防!?
ナタデココの主成分は、このアセトバクター・キシリナムが作り出す「微生物セルロース」と呼ばれる食物繊維です。
ナタデココに含まれる微生物セルロースには、血中コレステロールを減らす作用があるとされています。また、水をよく含むという特徴も持っているため、便のかさが増し、便秘解消・大腸ガン予防に効果を発揮することも期待されています。
スイーツとしても健康食としても
このように、ナタデココはスイーツ好きの人だけでなく、健康が気になる人にとっても要注目の食品といえます。