健康志向が強まるなか、油の選び方や摂り方が注目されていますが、ごま油にも、現代人に必要な成分が豊富に含まれています。
生活習慣病予防の強い味方
まず注目すべきなのは、ごま油に豊富なセサミノールです。セサミノールは、ゴマリグナンと呼ばれるごま特有の抗酸化物質のひとつで、ごま自体には少量しか含まれませんが、ごまからごま油を作る過程で生成されるため、むしろごま油のほうに多く含まれているというわけです。
セサミノールは腸管から吸収され、強い抗酸化作用で体内の活性酸素を抑え、ガンなどの病気や老化を予防します。また、血中の悪玉コレステロールを減らして高血圧や動脈硬化を予防するなど、生活習慣病予防の強い味方でもあります。
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オレイン酸が悪玉コレステロールを減らす
ごま油の脂質のほとんどがオレイン酸・リノール酸・γリノレン酸などの不飽和脂肪酸です。なかでも、脂質の40%以上を占めるオレイン酸には悪玉コレステロールを減らす働きがあり、動脈硬化や心疾患の予防に効果があるとされています。
リノール酸にも悪玉コレステロールを減らす働きがありますが、摂りすぎると善玉コレステロールも減らしてしまう点がオレイン酸と大きく違います。
日頃の食事に上手に取り入れるには?
ごま油は、調理用油としてサラダ油の代わりに炒め油やドレッシングに使うと、日頃ごま油を使い慣れない人でも利用する機会を増やせます。
香りづけの調味料として、炒めものや煮物などの仕上げに軽くふって使うのも一案です。食卓に置き、朝の味噌汁に一滴たらしても風味が増します。
摂りすぎには要注意!
ただし、いくら体によいといっても、油の摂りすぎはカロリーオーバーの原因になります。摂取量には十分気をつけて利用しましょう。