菊芋といえばイヌリン。イヌリンといえば菊芋。
でも、菊芋はイヌリンだけじゃないんです。そもそも芋ではないんです。
菊芋はゴボウと同じキク科ヒマワリ属の多年草
菊芋には、菊のような黄色の花が咲きます。
菊芋の根は、ごつごつしていて生姜のようです。
芋にも見えなくはありません。この芋のような根に菊のような花が咲くので、菊芋と呼ばれるようになったと言われています。
非常に強い植物で、どんどん生えてきます。そこいら辺に植えたら最後、勝手にどんどん増殖してきます。栽培をやめるときのほうが大変なのだとか。ちょっとでも根が残っていると次々に出てくるので、草刈りも大変そうです。
このように勝手に逞しく成長するので栽培は簡単ですが、収穫は大変。菊芋は2〜3メートルにもなります。それを掘り起こすと、ごつごつとした菊芋の根が出てきます。こちらの根のほうが、一般的に菊芋と呼ばれる部分です。
菊芋(根の部分)はゴツゴツしていて泥を取り除くのも大変です。しかも傷みやすくて、ゴツゴツした外見と強く逞しい生命力からは想像できないくらい繊細な根なのです。収穫したら手早く処理をしなければならないそうです。
菊芋の栄養成分
菊芋の主成分は多糖類イヌリンを含む食物繊維で、生の菊芋には13-20%のイヌリンが含まれています。乾燥菊芋では、60%近くがイヌリンだそうです。
菊芋は、イヌリンの他に、豊富なミネラル(亜鉛、セレン、カリウム、カルシウム、鉄分、リン)やポリフェノールなどを含んでいます。
ミネラルとイヌリンの相乗効果が、菊芋のすごさの秘密です。
亜鉛
亜鉛は、ホルモンの調節、体の成長促進、皮膚や骨の新陳代謝促進、生殖機能を正常化、味覚障害の予防などに効果があります。また、別名「セックスミネラル」とも呼ばれ、男性機能や性ホルモンの合成に深く関わっています。
カリウム
カリウムは、ナトリウム(塩分)の排泄を促進し、血圧を下げる作用があります。カリウムには、高血圧の予防・夏バテ回復の効果があります。
セレン
セレンはセレニウムとも呼ばれ、強力な抗酸化作用を発揮します。セレンは、ガン予防・抗酸化作用による老化・成人病防止などに効果があるとされています。
ポリフェノール
ポリフェノールは、細胞の老化を防ぎ、若さを保ちます。ポリフェノールは、ストレスが多い人、老化予防、健康増進、ガンの予防などに効果があります。
イヌリン
イヌリンには、脂肪の蓄積を抑える、血糖値の正常化、便秘の改善に効果があります。イヌリンにはインシュリンの分泌量を低下させる働きもあり、膵臓の負担も軽減されます。これらの相乗効果により、血糖値の上昇を抑えることができます。イヌリンが注目を集めているのも、この低インシュリンによるダイエット効果です。
ところで亜鉛は、インシュリンを分泌する膵臓や、インシュリンそのものの働きを助けるミネラルです。
イヌリンによって低インシュリンになった状態で亜鉛がインシュリンの働きをサポートするという名コンビなわけです。
菊芋の効能 効果
このようなことから、菊芋は、
- 糖尿病
- ダイエット
- 便秘解消
に良いだけでなく、他の効果も期待できる栄養素がたっぷりの健康野菜というわけです。
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