釜炒り玉緑茶とは、茶葉を蒸すことなく高温の釜で炒る作業を行い、茶葉の形を整える精揉を行わず、回転するドラムによって乾燥させたお茶のことをいいます。精揉工程がないため勾玉のようなぐりっとした形状をしており、釜で炒ることからカマグリと呼ばれることもあります。
この、釜で炒ることによって発酵を止める方法はもともとは中国の手法で、15世紀前後に渡来した中国人から伝わったといわれています。
釜炒り玉緑茶に含まれるさまざまな健康成分とその効果
カテキン
釜炒り玉緑茶は、含有成分の中で特にカテキンの割合が14.10~18.16%(蒸し茶の煎茶は13.56~14.14%、玉露は10.04~10.79%)と緑茶の中でも極めて高濃度であることが注目されています。カテキンには、抗酸化作用・抗突然変異・抗がん作用・血漿コレステロール低下・血圧上昇抑制作用などがあるといわれています。
タンニン
釜炒り玉緑茶に含まれるタンニンには殺菌作用があるため、虫歯予防に役立つといわれています。また、脂肪分解酵素の働きを高める作用によるダイエット効果も期待できます。
ポリフェノール
釜炒り玉緑茶に含まれるポリフェノールには、細胞のがん化を予防したり、血糖値を下げて糖尿病を予防したりする働きがあるといわれています。
ビタミンC
釜炒り玉緑茶に含まれるビタミンCには、ウイルス感染への抵抗力を増して風邪を予防したり、肌に弾力性を与え、肌の色を黒くするメラニン色素の生成を抑制したりする効果があるといわれています。
釜炒り玉緑茶のおいしい淹れ方
- 釜伸び茶の茶葉を1杯あたり2gほどを目安に急須に入れます。
- 90度くらいの高温のお湯を人数分(1杯あたり90mlほど)注ぎ、1分半ほど蒸らします。
- お湯を廻し注ぎます。最後の1滴まで注ぎましょう。
釜炒り玉緑茶は、釜で炒っているだけあって香ばしい香りがし、さっぱりとした口当たりで味わい深いのが特徴のお茶です。いつもとちょっと違う風味のお茶を楽しみたいというときなどに試してみてはいかがでしょうか。