昆布茶は、昆布を乾燥させて細かく刻んだもの、あるいは粉末状にしたものにお湯を注いで飲む飲料で、軽く塩味をつけたものやあられを配合したもの、玉露を加えたものなどがあります。昆布のうま味とお茶を飲む習慣から、健康茶として古くから飲まれており、平安期には村上天皇が薬として用いたともいわれています。
昆布茶の主な種類
梅昆布茶
乾燥させた梅肉を配合したもので、フリーズドライの梅の粉末を角切り昆布にまぶした梅昆布茶は、正月などのおめでたい席に出す福茶の習慣に用いられることもあります。
刻み昆布入り昆布茶
2cm角に切った角切り昆布や刻み昆布が入ったもので、昆布だしの旨みが相まって人気が高まっています。
これらのほか、昨今の自然食ブームを受け、化学調味料不使用の昆布茶も販売されています。
調味料としてもお役立ち
昆布茶は飲料としてだけでなく、減塩のために食塩や醤油代わりの調味料として用いられる場合もあります。昆布のうま味を研究した結果できたのがうま味調味料の主成分であるグルタミン酸であるため、うま味調味料の代用品としても利用されています。
昆布茶に期待できる効果・効能
余分なナトリウムやコレステロールを排出
昆布のぬめり成分であるアルギン酸には、体内の余分なナトリウム(塩分)やコレステロールを排出する作用があるといわれています。余分なナトリウムを排出することは血圧を下げることにつながります。
豊富なミネラルが動脈硬化を予防
昆布茶にはカルシウムやカリウムが豊富に含まれています。また、動脈硬化予防に作用するといわれるヨードの含有量は食品中でトップレベルです。
昆布茶の効果的な飲み方
昆布茶の効果は温度によって大きく変わることはないとされているため、ホットで飲んでもアイスで飲んでもかまいませんが、冷えを防ぐためには夏でもホットにして飲むのがおすすめです。
このように、お茶としても調味料としても利用できる昆布茶は昆布の栄養を手軽に摂取できる優れものですが、商品によっては塩分を多く含むものもあるため、摂りすぎには注意が必要です。