奈良時代に中国から伝わってきて以来、日本人に愛されてきた大根。今では生産量・消費量ともに日本が世界一となっています。
消化酵素と辛味成分がガンや生活習慣病を予防
大根は、根の部分にアミラーゼやジアスターゼなど、さまざまな消化酵素を含んでいるので、胃腸の働きを助けて消化を促進するとともに、胸やけ・胃酸過多などにも有効です。これが、大根が「天然の消化剤」といわれるゆえんです。
同じ消化酵素のペルオキシダーゼには、有害物質を除去する働きもあり、焼き魚の焦げた部分の発ガン性物質の働きを抑えてくれます。つまり、焼き魚に大根おろしを添えるのは、とても理にかなったことなのです。
また、メチルメルカプタンなどの辛味成分には、血栓防止作用や解毒作用があるので、ガンや生活習慣病にも効果が期待できます。
[スポンサーリンク]
女性にうれしい貧血予防効果
大根は、根の部分よりも葉の部分に栄養素が豊富に含まれています。特に、強い抗酸化作用を持つβカロテンがたっぷり含まれており、同じく豊富なビタミンCとともに免疫力を高め、ガンを防ぎます。カルシウムはイライラを解消し、骨粗鬆症の予防にも有効です。
また、女性に不足しがちな鉄も多く含まれているので、貧血の予防に最適です。
喉の痛み・咳・痰にも
東洋医学では、喉の痛みなどに、大根おろし1/4カップに小指の頭ほどのショウガおろしを加え、熱湯を注いで飲むという治療法が行なわれています。
すりおろすのは食べる直前に
大根の葉に含まれる食物繊維には、コレステロールの吸収を抑制する働きがあるので、肉・魚などの動物性食品と組み合わせて食べれば、動脈硬化の予防に効果的です。
ただし、ビタミンCや消化酵素は時間が経つほど損なわれます。おろして食べる場合は、食べる直前にすりおろしましょう。