古代から薬用として用いられてきたハーブティーは、植物が持つ有効成分を手軽に体内に取り入れられる飲み物で、効能に期待できるだけでなく、味や香りを楽しめるのも魅力です。
ハーブティーは食品なので、薬のような即効性はありませんが、普段の生活に取り入れることで体の不調を整えるのに役立ちます。
とはいえ、最近ではハーブの種類も豊富で、どんな症状にどれを飲めばいいのかわからないという人も多いと思いますので、ここでは内臓の悩みに対応する代表的なハーブをご紹介します。
レモンバーム 〜 消化促進・気分高揚に
レモンのようなさわやかな香りはしますが、酸味はありません。
消化を促進する作用や気分を高揚させる作用で知られ、出勤前や気持ちが沈みがちなときに飲むのもおすすめです。また、抗酸化作用のあるタンニンやフラボノイドも豊富です。
ペパーミント 〜 重たい胃腸もスッキリ
メントールが腸内のガスを抜いてくれます。
また、清涼感のある香りと味がするので、食べすぎたときや脂っぽい食事の後に飲むと、口の中や胃がすっきりします。鎮静作用もあるので、イライラのクールダウンにも有効です。
マリーゴールド 〜 お酒の前後に一杯
澄んだ黄金色でやや苦味があります。
体内の毒素を分解してくれるので、飲酒の前後に飲むのがおすすめです。ウコンよりクセがなく、飲みやすいのが特長です。また、消化器系の炎症を鎮める作用もあるので、胃が疲れているときにも有効です。幅広い用途があり、化粧品や料理のほか、染料にも利用されています。
ハイビスカス 〜 高い利尿作用で腎機能をサポート
ルビーのような鮮やかな赤い色と甘酸っぱい味が特徴で、利尿作用が高く、余分な水分を体外に排出してくれます。
また、カリウムやクエン酸を豊富に含むので、有酸素運動後に飲むお茶にうってつけです。ただし、こちらは観賞用のハイビスカスとは別の種類になります。
ハーブの選びかたは?
ハーブを選ぶ際は、まず食用であることと学名をチェックしましょう。名称が似ていてもまったく異なる種類のハーブという場合もありますし、同じハーブでも使用部位によって得られる効能が異なることもあるので注意が必要です。
心配な場合は、専門店で購入するほうがより安心です。
淹れ方と蒸らし時間
ハーブティーの一般的な淹れ方は、
- カレースプーン1杯強のハーブをティーポットに入れる
- 300cc弱の熱湯(90〜97℃)を注いで蒸らす
ですが、使われている部位によって蒸らし時間は異なり、
- 花:2〜3分
- 葉:3〜5分
- 根:5〜10分
というのがおおよその目安となります。多少苦手な味でも、砂糖や蜂蜜を少量入れれば飲みやすくなります。
ハーブの保存方法
ハーブティーは作り置きも可能ですが、その日のうちに飲み切るのが基本です。
また、ハーブは日光や湿気を嫌うので、密閉容器やジッパー付きの袋に入れて冷蔵庫か冷凍庫で保存すれば、1年間は品質を保てます。
まずは毎日飲み続けてみよう!
ハーブティーは古の知恵がぎっしりつまった飲み物ですから、慢性的な内臓機能の悩みの改善にきっと役立つはずです。長期にわたる体の不調を抱え、改善をあきらめているという人も、毎日の生活にハーブティーを取り入れ、飲み続けてみてはいかがでしょうか?
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