ビワはバラ科の常緑高木の果実で、中国南西部が原産です。この名前は、楽器の琵琶に形が似ていることからつけられたといわれています。日本には古代に持ち込まれたとされ、さらにインド等にも広がり、ビワを用いたさまざまな療法が生まれました。
果実の一般的な利用法
ビワの果肉は甘く、ほとんどは生食されますが、缶詰・ゼリーなどの菓子やジャムなどにも加工されます。また、果実に皮むきレモンの輪切りを加えてホワイトリカーに漬け込むと、果実酒も作れます。
選び方と正しい保存方法
表面の色つやがあって傷がなく、ふっくらと楕円形をしていて弾力のあるものを選びましょう。
ビワは追熟させない果物です。冷蔵庫に入れると傷み始めるため、食べる直前に入れて冷やす程度にしておきましょう。
含まれる栄養成分は?
食物繊維を多く含み、カリウム、マグネシウム、カロテン(ビタミンA)、ビタミンB1・B2・C、ナイアシン、クエン酸、リンゴ酸も豊富です。
また、ビワは古くから民間薬としても親しまれており、葉の部分にはアミグダリンという青酸配糖体、サポニン、ネロリドールという精油成分が含まれています。
葉の部分の主な効能
ビワの葉の主な効能としては、
- 黄色ブドウ球菌に対する抗菌作用
- 高血圧・脳梗塞・心筋梗塞などの生活習慣病予防
- 嘔吐の抑制
- 皮膚炎の治療
などがあり、そのほかにも、鎮咳・去痰・利尿・健胃・暑気あたり・浮腫などに効くとされています。
また、古い葉を直接痛みのある部分に貼ったり、乾燥させた葉をお茶のようにして飲んだり、皮膚炎の場合には煎じた汁を塗布したり入浴剤として使用したりすることで、皮膚などのかゆみや炎症が取れるといわれています。