一般的に蓮茶と呼ばれるものは、蓮の花の香りを茶葉につけたもの、あるいは蓮の花を混ぜ込んだもので、緑茶ベースのものが多くあります。
伝統的に蓮茶を製造しているベトナムでは「美肌茶」として愛飲されているほか、アンチエイジングやダイエットサポートといった効果も期待されています。
蓮茶の特徴
蓮茶はほのかに蓮の花のさわやかで甘い香りがするのが特徴です。味は蓮よりもベースとなるお茶に近いため、基本的にはあっさりとしていて飲みやすいといえると思います。
伝統的な製法では、1kgの蓮茶を作るのに1000個の蓮の花が必要になるといわれているだけでなく、伝統製法を行なっているところ自体も非常に少なくなってきているため、流通しているものの多くは香料で香り付けされており、蓮の花を混ぜ込んだものでも香りには香料を用いているものが多いといわれています。
さらに、安価なものの中には、人工香料で香り付けがされていて本来の蓮茶とは全く異なる香りに仕上がっているというものも多いため、購入時には注意が必要です。
蓮茶に期待できる効果・効能
アンチエイジング・美肌効果
蓮の花から抽出したエキスは抗酸化作用があるとして化粧品などに取り入れられているほか、ベースとなっている緑茶にもビタミンCやカテキンなどが含まれていることから、アンチエイジングに役立つといわれています。
さらに、ビタミンCはシミ予防・美白効果・コラーゲンの生成促進などの働きが期待できる上に、内側からの紫外線ケアや肌のハリを保つためのサポートとしても役立つと考えられます。
便秘やむくみの解消
緑茶の茶葉には水溶性食物繊維が豊富に含まれており、蓮茶にもその食物繊維が浸出されるため、整腸作用や腸内フローラ改善効果(善玉菌増加)などが期待できます。また、カテキンの殺菌作用も腸内の悪玉菌や有害物質の発生抑制に役立つとされています。
さらに、緑茶に含まれるカフェインには利尿作用があるため、老廃物の排出やむくみの解消にも効果を発揮するといわれています。
ダイエットサポート
緑茶に含まれるカテキンには、糖の吸収を穏やかにすることで、脂肪の蓄積を抑える働きや、脂肪の燃焼を促進する働きがあるという報告がされています。また、カフェインにも遊離脂肪酸を増加させる働きがあり、摂取後に運動をすることで脂肪燃焼効率を高める働きがあるといわれています。
このため、緑茶に香りをつけたり花を混ぜ込んだりした蓮茶も、緑茶に近い肥満予防効果やダイエット促進効果が期待できると考えられます。肥満予防の場合は食前~食中、ダイエットサポート効果を期待する場合は運動前に飲むのがおすすめです。
このように、美容・健康の両面でさまざまな効果が期待できる蓮茶ですが、カフェインやタンニンが含まれているため、飲みすぎに注意し、寝る前の飲用も避けるほうが無難です。
また、医薬品を服用中の方は医師・薬剤師に相談のうえ飲むようにしましょう。