夜ぐっすりとよく眠って朝目覚めれば、体が軽く気分もスッキリしているのを実感でき、一日を気持ちよく始められますよね。
逆に、寝不足が続いたり、よい睡眠がとれない状態が続いたりすると、体の抵抗力が弱くなり、風邪や病気にかかりやすくなってしまいます。
睡眠は、脳の活動を休めて緊張を解き、疲労を回復する大切なものなのです。
寝酒は控えるのがベター
アルコールを飲んでの睡眠は、酔いにまかせて眠りについたものの、途中で目が覚めることが多いものです。トイレに行きたくなったり、喉が渇いたりで、眠りが中断されてしまうのです。これでは、入眠はできても睡眠にはなりません。
喉が渇くほど酒を飲むわけではなく、ちょっと体を温めたり、精神をリラックスさせたりするためという理由でも、長い習慣のうちに酒量は増えがちです。度が過ぎて毎日二日酔い状態で目覚めるということのないよう、あくまでも控えめに量を決めて、その限度を守りましょう。
部屋はできるだけ暗く
眠るときの明かりはできるだけ暗くして、視覚を刺激しないようにするのが睡眠のコツです。
テレビの画面やパソコン・スマートフォンなどのディスプレイほどでなく、蛍光灯程度の明かりでも眠りを阻害します。機内で寝るのにアイマスクを使う人が多いのもその証拠です。
暗いと眠れないという人も、大きな天井灯は消して、壁にナイトランプ、または床にフットライトなどの照明をとり入れ、それに慣れてみましょう。
なお、視覚と光の関係からいうと、昼間の太陽光も眠るには適しません。どうしても昼間に睡眠時間がくるという場合は、遮光カーテンで日光の侵入を防ぎましょう。
夏でもおなかを出して寝ない
夏の夜は寝苦しく、汗ばむこともあって、運動をしたときのような疲れが寝起きに残っていることがありますよね。しかし、だからといって裸同然で寝るのはやめておきましょう。クーラーをつけたままというのも、夏風邪の原因になります。
特に、暑いからといって布団も掛けずにおなかを冷やすのが一番よくありません。暑さで無意識に布団をはいでも大丈夫なように、きちんとパジャマを着ておなかを保護しておくのを忘れないようにしましょう。
快眠に必要な3つの栄養素
また、食事の量や時間も、睡眠と深い関わりがあります。快眠には次の3つの栄養素が必要です。
(1)カルシウム
神経の高ぶりやイライラを抑え、精神を安定させる働きがあります。牛乳・小魚・海藻類に多く含まれています。
(2)脂肪
脳の中に眠りを誘うホルモンを分泌させるといわれています。
(3)トリプトファン
タンパク質が分解してできる必須アミノ酸の一種で、脳の中でセロトニンという物質に変化します。
脳内でセロトニンが不足すると睡眠が短くなるなど、不眠の原因になるといわれています。
良質のタンパク質(肉・魚。牛乳・納豆・チーズなど)に多く含まれています。
夕食は眠る3時間前までに
なお、満腹状態でも空腹状態でも眠りが浅くなってしまうので、夕食は眠る3時間前までに済ませ、おなかがすいているときは、カルシウム・脂肪・トリプトファンの3つが含まれるホットミルクなどを少量摂るのがおすすめです。