30億年前にこの地球上に初めて生命が誕生した場所が海です。この生命が海から陸へはい上がってきたとき、干からびないために「海」を抱きかかえてくる必要がありました。その「海」が血液です。
血液や羊水と海水の浸透圧(ナトリウム・カリウム・塩素などのミネラルのバランス)が酷似していることを考えれば、そのことがよくわかります。人間は今でも血液という海に浸っているのです。
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海水のミネラル類がもたらす作用
私たちは、「夏に陽光を浴びて海水浴をすると冬に風邪を引かない」とか「海で怪我をしても化膿しない」ということが経験的にわかっています。
海水には、ナトリウム・塩素・カリウム・カルシウム・マグネシウム・ヨード・セレニウム・銅・亜鉛・コバルトなど、人間の健康に不可欠なミネラルが約100種類含まれています。よって、温泉に入るのと同様かまたはそれ以上に、このミネラル類の作用により、海水浴やタラソテラピーをすることで血液の循環をよくし、免疫力を高めてくれるのです。
海水に浸からなくてもOK
もちろん、海水に浸からなくても、海風に含まれるエアロゾル(海水微粒子)のシャワーを浴びることができるので、浜辺を散歩したり、海辺に座って海を眺めたりするだけでも、海水に浸かるのと同様の効果が得られます。
α波とβエンドルフィン
また、波の音を聞くと、脳からは瞑想したりリラックスしたりしたときに出現するα波という脳波が出ます。このα波は、脳からβエンドルフィンという快感ホルモンを分泌させて心を落ち着かせ、安眠を誘います。βエンドルフィンには、NK細胞を活性化させて免疫力を上げる作用もあります。
総合効果によりインターフェロンやNK細胞が活性化
海水浴やタラソテラピーの後は、インターフェロンやNK細胞が活性化しますが、これも海水の成分や波の音などが心身に及ぼす総合効果の結果といえるかもしれません。