乾物のもどし方は食品の種類によって異なるため、パッケージに記されている方法に従うことが上手にもどすコツになりますが、ついうっかり長く置きすぎてしまうこともあるものです。
そこで、ある雑誌で、水もどし時間の違いによる切り干し大根のカリウム含有量を、メーカーの推奨時間である「水で15分もどす」と、誤って長く置きすぎたと想定した「水で30分もどす」で実験したという結果をご紹介します。
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重量とカリウム量の変化は?
まず、乾物の切り干し大根10gは、水で15分もどすことで34.5gと約3倍、30分もどすことで43.1gと約4倍にそれぞれ重量が増えたといいます。
カリウムの含有量は、何もせずそのままのものが313mgであるのに対し、水で15分もどしたものは98mg(約31%)、水で30分もどしたものは75mg(約24%)に減少しました。もどし時間の違いはたった15分間でも、カリウム量には約20mgの差が生じたのです。
カリウム以外のミネラルも損失!?
また、食品中のミネラル総量のおおよその目安になるといわれる灰分量(食品を燃やした後に残る灰の量)も、水で15分もどしたものは0.22g、30分もどしたものでは0.15gに減少したことから、カリウム以外にも、もどし時間が長いほど損失が多くなるミネラルが存在すると考えられています。
もどしすぎるとうま味も弱くなる!?
さらに、食べ比べによっても味わいに違いが認められ、15分もどしたほうは切り干し大根の風味がありおいしく感じたのに対して、30分もどしたほうは水っぽく、うま味が弱くなったように感じられたといいます。
もどし時間は守ろう
このことから、切り干し大根の水もどしに関しては、適切なもどし時間を守ることの重要性が明らかとなりました。乾物はうっかりもどしすぎてしまわないよう、上手に活用したいものですね。