クレソンは中部ヨーロッパが原産で、日本には明治の初めごろに伝わってきました。その一部は、各地の川や沼などの湿地で野生化しています。
肉料理のつけ合わせによく使われるのはなぜ?
クレソンには、マスタードなどの辛味成分であるシニグリンが含まれています。ほろ苦さのもとであるシニグリンには、消化を促進して胃もたれを防ぐ働きや、食欲増進、血液の酸化防止効果もあることから、ステーキなどの肉料理のつけ合わせによく使われています。
この苦味が気になる人は、かたい茎と葉を分け、茎から先にゆでましょう。火を通すと苦味がマイルドになります。
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油で調理しても、生のままでも
そのほか、骨の強化に欠かせないカルシウム、美肌効果があるβカロテンなども豊富です。特にβカロテンは緑黄色野菜のなかでもトップクラスです。βカロテンは脂溶性ビタミンなので、油と一緒に調理することで、より効果的に摂取できます。
また、生で食べればビタミンCも補給でき、免疫力のアップに役立ちます。
貧血の人・肉食が多い人におすすめ
インスタント食品などで栄養が偏りがちな現代人の食生活においては、クレソンの鉄・カリウム・リンなどの各種ミネラルが重要な役割を果たします。貧血ぎみの人や肉食が多い人は、積極的に摂るようにしましょう。
イギリスでは、ティータイムにクレソンをはさんだサンドイッチを食べる習慣があります。生のまま食べられる食材だからこそ、料理に多用できます。
余ったクレソンで栽培もできる!
料理で余ったクレソンは、水を入れたコップに挿して窓辺に置いておくと根が出てきます。細かく刻んだクレソンをじゃがいもと合わせてポタージュ仕立てにすると、栄養素が豊富に摂れ、なおかつ胃にもやさしい一品になります。