小学生から高校生にかけての成長期は、人生において最も栄養を必要とする時期です。この時期は多くの栄養素を成人並みに摂取する必要があるため、栄養欠乏を起こしやすくなります。
成長期の子どもに不可欠な栄養素
成長期に特に必要とされる栄養素は次の通りです。
タンパク質
筋肉や骨、成長ホルモンなど体の主な構成成分。
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鉄
成長期はヘモグロビン量および総鉄量の増大が著しく、鉄欠乏貧血になる子どもも少なくありません。
また、成長期はスポーツに打ち込むことが多く、溶血性貧血や鉄欠乏性貧血など、いわゆる「スポーツ貧血」も多いようです。貧血はスポーツの成績に影響するだけでなく、発育や普段の生活、正常な精神活動にも大きな影響を及ぼします。
カルシウム・マグネシウム
健康な歯や骨の発育に不可欠。また、皮膚の日光暴露が少ない場合にはビタミンDも重要。
亜鉛
正常な細胞分裂に不可欠で、不足すると発達不全・食欲不振・味覚障害・創傷治癒の不良などを引き起こす。
ビタミンB群
エネルギー産生・成長・脳や神経の発達に不可欠。
栄養補給で気をつけたいこと
栄養補給に際しては、以下のことに注意が必要です。
過剰摂取
一般的に子どもは成人よりもビタミンの毒性に敏感に反応するといわれているため、12歳以下の子どもに対しては過剰症への注意が肝心です。特にミネラルや脂溶性ビタミンをサプリメントで摂取させる場合は、各年齢の上限量とサプリメントの配合量を必ず確認しましょう。
偏食
近年では、子どもの個食(孤食)の増加や、加工食品・ファストフードの利用の増加により、栄養バランスの極端な偏りが発生しています。
まずは食生活の見直しから
また、夜型生活の影響で朝お腹が空かず、朝食を摂らないというケースも増えています。まずは基本となる食生活の見直しから始めましょう。