魚の卵というと、たいていの人は、子持ちシシャモなどにたくさん入っていると得した気分になるという程度で、栄養に関してはほとんど考えたことがないと思いますが、実は、魚の卵は成魚よりも栄養価が高いのです。
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スジコもイクラも含まれる栄養は同じ
魚の卵には、タンパク質・ビタミン・ミネラルが豊富に含まれています。サケの卵巣を塩漬けにしたスジコ、卵嚢をほぐして塩漬けしたイクラなどは、親のサケよりも栄養価が高いほどです。
一般的に、スジコよりイクラのほうが高級品扱いされていますが、含まれている成分は同じです。
ビタミンCと一緒に摂取
生ザケのタンパク質は、100g中22.8g、スジコは26gで、スジコのほうが少し上回り、さらにスジコの脂質は15.7gとサケの脂質の3倍近くを含みます。他にカルシウム、鉄、リン、ビタミンA・B1・B2も豊富です。
ただし、細胞の老化を防ぐビタミンCがないので、レモン汁や大根おろし、海苔などのビタミンCを多く含む食材を加え、酒で塩分を洗い落とすなどして塩味を抑えて食べるほうが体にはいいかもしれません。
タラコにはこんな栄養素も豊富
スケトウダラの卵巣であるタラコには、タンパク質や、脳卒中・心臓病を予防するビタミンEが多く含まれています。
魚類の中でもビタミンE含有量が多いウナギの蒲焼きには100g中8,190μg、マグロの脂身には3,030μgありますが、タラにはほとんど含まれません。ところが、タラコのほうは卵ながら5,130μgもビタミンEを含んでいます。また、不足すると脚気になるといわれるビタミンB1も豊富です。
スジコのコレステロールは問題ナシ!
ちなみに、スジコのコレステロールは魚の卵の中でも特に多く、100g中400mgも含まれていますが、血中コレステロールに直接影響するものではないので、特に気にする必要はないようです。