大麦は、ビールなどお酒の原料として使われる二条大麦と、麦茶の原料として使われる六条大麦に大別できます。日本では大麦といえば六条大麦を指すのが一般的で、特に表示がなければ麦茶に使われているのは六条大麦、つまり「六条大麦茶」と「麦茶」は同じものと考えて差し支えないとされています。
六条大麦茶の「条」とは?
「条」という漢字は、箇条書きの「条」など物を数えるときに使う単位のひとつです。つまり六条というのは粒の見え方の数で、麦の穂を上から見ると麦の粒が6列に見えるということです。ちょうど六角形のような星型をしています。
一方、二条大麦は上から見ると2列の粒が大きく見えるため二条大麦と呼ばれるようになりました。
六条大麦茶に期待できる効果・効能
血液サラサラ効果
六条大麦茶に含まれる香り成分アルキルピラジンには血液をサラサラにする効果があるため、血栓防止に役立つといわれています。
高まった神経を鎮める
六条大麦茶に含まれるギャバには高まった神経を鎮める効果があるため、ストレス解消や不眠解消、血圧低下、PMS(月経前症候群)の緩和に有効とされています。
がん予防
六条大麦茶の原料である大麦には、アントシアニンに存在する酸のひとつであるp-クマル酸が豊富に含まれています。このp-クマル酸には抗酸化物質を活性化させる効能があるため、発がん性物質を抑える働きが期待できます。
高血圧予防・むくみ解消
六条大麦茶には、ナトリウムの排泄を促す働きがあるといわれるカリウムも豊富に含まれているため、塩分の摂りすぎに伴う高血圧の予防やむくみの解消に効果を発揮するとされています。
六条大麦茶は大麦を焙煎した抽出液で、茶葉ではないためカフェインは存在しませんが、市販品の場合は色付けのために烏龍茶などがブレンドされていることがあります。烏龍茶にはカフェインが含まれているため、カフェインの摂取に気をつけたい妊婦さんなどは選び方に注意が必要です。
また、六条大麦茶には体を冷やす作用があるため、特に妊娠中の過剰摂取には気をつけたいものです。