ごまは「食べる丸薬」とも呼ばれ、古代エジプト文明や古代インド文明の時代から、さまざまな健康効果が知られていました。日本へは中国を経由して伝わり、奈良時代にはすでに栽培が始まっていたといわれています。
ごまに含まれる成分
ごまの成分の約50%は脂質、約20%はタンパク質です。脂質には悪玉コレステロール値を下げる不飽和脂肪酸が多く含まれ、タンパク質には体内で生成されない必須アミノ酸の一つであるメチオニンが含まれています。
カルシウムも豊富で、ごま大さじ1杯で牛乳1杯(約150cc)と同じくらい含まれているほか、マグネシウムや鉄などの各種ミネラルも豊富です。
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ゴマ特有の成分「ゴマリグナン」
このような健康によい成分のなかでも特に注目されているのが、ごま特有の成分であるゴマリグナンです。ゴマリグナンはごまに含まれる抗酸化作用を持つ成分の総称で、セサミン・セサモール・セサミノール・セサモリン・セサモリノール・ピノレジノール配糖体と、現在わかっているだけでも6種類あります。
肝臓の機能アップに効果あり
ゴマリグナンには、細胞と酸化して傷つけてしまう活性酸素を抑え、ガンや老化を予防する働きがあります。
また、ゴマリグナンのうち50〜60%を占めるセサミンは肝臓に直接作用するので、肝臓の機能アップに有効です。特に肝障害の指標として使われているGOTやGTPの数値を下げる効果があるとされ、脂肪肝の抑制にも働きます。
煎ってからよくするのがコツ
そんなごまの有効成分を消化吸収しやすくするには、煎ってからすり鉢などでするのがベストです。ごまを高温にすると、セサモリンがセサモールというさらに抗酸化力の強い物質を生成して全体の抗酸化力がより強くなり、また、よくすれば硬い皮が破れ、有効成分が消化しやすい状態になります。