アメリカの南北戦争の勝敗を分けたのはタンパク質であるといわれています。
タンパク価の高い食糧が豊富だった北軍が勝ち、逆にタンパク価の低いものしかなかった南軍が敗れたということのようですが、このことからも、タンパク質は血や肉となって体を作る基本的な栄養素であることがわかります。
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必須アミノ酸のグッドバランス
タンパク質は、体内でアミノ酸に変化します。アミノ酸の種類は20種以上ありますが、体内では作ることのできないアミノ酸が8種類あり、これを必須アミノ酸といいます。
このうち1種でも欠けるとタンパク質の栄養価は低くなってしまいますが、魚肉に含まれるタンパク質は、必須アミノ酸のバランスがとれていて良質です。タンパク質の栄養価は、必須アミノ酸の量とバランスによって決まります。
牛乳と同じ効果が得られるほど高タンパク
タンパク価は鶏卵の白身がトップの100ですが、魚卵のタンパク価は67〜97で、サンマが96、イワシが91と、牛肉の80、豚肉の90より上であることから、魚は畜肉に負けない高タンパク質であることがわかります。
西欧で行われた実験では、早産児に母乳のタンパク質を補うため、冷凍乾燥させた魚粉を与えたところ、牛乳と同じ効果を得られたといいます。
漁村に脳卒中になる人が少ない理由とは?
漁村では農村よりも脳卒中になる人が非常に少ないという調査結果が出ています。米中心の食生活を持つ日本人は外国人に比べて塩分摂取量が多く、脳卒中になりやすいのですが、これは、食塩を作るミネラルの一つであるナトリウムが血管を縮め、血液を流れにくくするからです。
つまり、漁村に脳卒中が少ないのは、魚中心の食生活により、良質なタンパク質で体内の余分な塩分が取り除かれ、ナトリウムの影響が弱められるからだったのです。