細菌性食中毒(例えばO-157)は高温多湿の時期に多く、ウイルス性食中毒(例えばノロウイルス)は冬場の多く発生します。
食中毒を予防するにはどのような対策が必要でしょうか?
食中毒の発生傾向
食中毒は、高温多湿の夏場に、極端に発生が多いと言う訳ではありませんが、それでも暑い時期を過ぎて、体力が落ちる時期の8,9,10月あたりにピークがきています。
年間で数万人の食中毒患者が発生しています。
高温多湿の時期は、細菌性の食中毒が多く、ノロウイルスが代表的なウイルス性食中毒は冬場の多く発生します。
食中毒の発生件数は細菌性食中毒が多いですが、患者数はウイルスの感染力が強いこともあってウイルス性食中毒がもっとも多くなっています。
最近よく聞くO-157は、病原性大腸菌で細菌性食中毒の一つです。
食中毒の予防3原則とは
食中毒予防には、3原則があります。
- 細菌、ウイルスを付けない、持ち込まない
- 細菌を増やさない(ノロウイルスは人の腸管の生きた細胞内で増殖)
- 細菌、ウイルスを殺す
の3つです。
具体的には、手洗いなどの励行し、調理器具を材料別にする、また新鮮な内に食べる、冷蔵する場合、保存を早くする、加熱などして殺すということです。
概ね細菌は75℃1分間以上の加熱調理で死滅します(例外もあり)。ノロウイルスは、85℃1分間以上の加熱調理が必要です。
食中毒の予防には免疫力アップ
細菌、ウイルスを完全にシャットアウトして、完全無菌状態にすることは現実的には不可能です。
食中毒予防の3原則を徹底しても、排除しきれない細菌、ウイルスに対抗するには、免疫力をアップして食中毒にならないようにすることが重要です。
特にノロウイルスには、効果的な治療薬はなく、治すパワーは免疫力です。
免疫力が強ければ、発症しない可能性もあり、発症して症状が軽い、早く治ることが期待できます。細菌性の食中毒に関しても、全く同様です。
免疫力アップには乳酸菌とオリゴ糖
意識して摂取したいサプリメントは、乳酸菌とオリゴ糖です。
食中毒予防のための免疫力アップは、乳酸菌をたくさん摂取して、腸内環境を整えることが効果的です。
そして、その乳酸菌を腸で元気に活動させるためには、乳酸菌のエサとなるオリゴ糖を一緒に摂取すると効果的です。
食中毒にかかったときの注意点
食中毒になると、下痢、嘔吐の症状に悩まされますが、食中毒による下痢、嘔吐を止める薬は決して飲んではいけません。
下痢、嘔吐は、身体が細菌、ウイルスから自身を守るための自己防衛反応だからです。下痢、嘔吐を無理に止めると、いつまでも細菌、ウイルスが身体に留まってしまい症状の悪化を招きます。