菜の花はちみつは、クリーミーでコクがあり、甘みが強いはちみつです。ブドウ糖が多くて結晶化しやすい特徴があります。花粉が多く含まれるので、高い栄養価も期待できます。
蜜源分類 | 草花 |
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結晶 | 非常に固まりやすくクリーミー |
色 | 液状のときは黄色。固まると白っぽくなってクリーム色に。 |
味わい | 濃厚なコクと強めの甘みで、はちみつ好きを魅了するクセのある味。固まったほうがマイルドになる。 |
効果・効能 | 整腸作用、喉の痛み、抗酸化作用、口唇の亀裂・あれ、栄養補給 |
有名な産地 | 中国、日本 |
おすすめレシピ | パンやホットケーキとの相性抜群。そのまま舐めるのも美味しい。 |
菜の花はちみつの特徴
菜の花は、ナタネやアブラナとも呼ばれ、アブラナ科の二年生植物です。菜の花畑に黄色い花が咲くと、春の訪れを感じながら、走りまわって遊んだ懐かしい子供の頃を思い出す人もいるでしょう。菜の花はちみつの採蜜時期は、3月下旬から4月上旬です。花が咲いている期間が一ヶ月もあり長いので、移動しながら採取する養蜂家に重宝される蜜源です。みつばち達もじっくりと蜜や花粉を集めることができることから、巣に力が蓄えられて、熟成された高栄養のおいしいはちみつになるのだそうです。
しかし最近は菜の花畑が少なくなったため、国産の菜の花はちみつは非常に貴重なものになってしまいました。
一方で菜の花という貴重な蜜源を自ら栽培して、菜の花はちみつを採蜜しようとする日本の養蜂家もいるようです。しかし、菜の花には連作障害があるので、同じ場所で続けて栽培できません。他にも、ミツバチが活動するためには気温10℃以上が必要ですが、菜の花の開花時期が早春のために、気温が低くて採蜜できる日が少なくなることもあり、安定して採集するのは難しくなっています。
このため、菜の花はちみつの生産量はレンゲと同じように、広大な土地がある中国産が非常に多く、他にはカナダ産や、ルーマニア産などヨーロッパの菜の花はちみつも販売されています。菜の花はちみつの一番の特徴は、もっとも固まりやすいはちみつだということです。
つまり、ブドウ糖の割合が他のどのはちみつよりも一番多いはちみつです。菜の花はちみつは結晶が早く、夏でも固まってしまうことがあります。しかし、固まってクリーム状になると、少しマイルドになり食べやすくなります。固まるといっても、カチンカチンになるわけではありません。ペースト状になります。また、結晶したほうが安定化して長持ちするので、保存性の高いはちみつと言えます。
菜の花はちみつのもうひとつの特徴は、レンゲと同じように、花粉が多く含まれているということです。これは、野花を蜜源とするはちみつの特徴でもあるようで、アカシアのはちみつには花粉が少ないようです。花粉が多いということは、栄養面で期待できるということです。実ははちみつの栄養の秘密は「花粉」にあります。はちみつに含まれるビタミンやポリフェノールは、花粉由来のものだからです。はちみつの薬効と効果的な食べ方、色々な活用法については、次の記事で紹介しています。
菜の花はちみつは、朝食に食べるのがおすすめです。
クリーミーな味と食感は、パンやホットケーキとの相性が抜群!脳の栄養になるブドウ糖が多く含まれ、花粉たっぷりの菜の花はちみつは、モーニングトーストにぴったりなのです。純粋で加工されていない菜の花の「生はちみつ」は、菜の花の香りが残っていて、昔懐かしいはちみつの味を思い出させてくれます。
かつては日本の至るところで菜の花がたくさん栽培されていて、菜の花はちみつも大量に生産され、大量に消費されていました。しかし、昭和40年頃のピークを過ぎると、次第に減っていってしまったのです。昔は、国産はちみつといえば菜の花はちみつというほどでしたが、いまや「幻のはちみつ」とも言われるほど、貴重なものになっています。高齢者の中には、菜の花はちみつを懐かしむ方もおられるのではないでしょうか?
そんな方に、朗報があります。実は最近、菜の花はちみつが再び注目されているのです。その理由は「菜の花資源循環システム」。菜種のエネルギー利用(菜の花プロジェクト)の取り組みです。
これは遊休農地で菜の花を栽培し、菜の花畑を環境や食農の教育現場として活用するとともに、収穫された菜の花から菜種油をつくり、その廃食油からバイオディーゼル燃料を生成し、自動車の燃料として使用するプロジェクトです。自動車から排出される二酸化炭素は、次の菜の花の栽培過程で吸収することで、資源が循環する仕組みです。
この菜の花プロジェクトの一環として、菜の花の多段利用が検討されていて、菜の花のはちみつを採蜜したり、その蜜を加工してワインにするなど、菜の花畑の復活に養蜂家から熱い視線が注がれています。
菜の花はちみつのおすすめ3つ
濃厚なコクとクリーミーな味わいがやみつきになり、リピーターも多いという菜の花はちみつ。しかし現在、日本で購入できる種類はあまり多くないようです。
おすすめ1
クリーミーハニー 菜の花 92%(ブライトザマー)
Amazonで人気No.1はマヌカハニーですが、人気No.2がこのブライトマザーの菜の花はちみつです。菜の花92%、リンゴ5%、ヤナギ科3%なので、厳密に言えば百花蜜なのかもしれません。産地は、チェコ、ルーマニア、ハンガリーなどのヨーロッパで、中国産は不使用です。どこか懐かしい味わいと香りの菜の花はちみつは、Amazonのカスタマーレビューでも「美味しい」と大評判!私もこの菜の花はちみつをリピートで購入しています。美味しくてついつい食べすぎてしまうんです。うちの子ども(4才)も朝パンに塗るのがお気に入りでパクパク食べています。
おすすめ2
中国産 菜の花はちみつ(山田養蜂場)
菜の花はちみつの主な生産地といえば中国。その中国で「養蜂の聖地」と呼ばれる雲南省の広大な菜の花畑で採蜜されたはちみつです。山田養蜂場が販売している商品なので、品質管理の点では安心感があります。菜の花はちみつは、固まってクリーム状になると味・香り・甘みがマイルドになり食べやすくなります。商品写真をみると既にクリーム状ですね!
おすすめ3
長野県産菜の花蜂蜜(はちみつ)無添加 1200g
長野県産の菜の花(野沢菜)蜂蜜です。生産は立石養蜂場。菜の花の香りが口に広がるような味わいが楽しめます。
商品説明の中に「菜の花(野沢菜)」とあるのは気になりますね。野沢菜のはちみつって、どんな味がするのでしょう?
ただし、野沢菜は菜の花とおなじ「アブラナ科アブラナ属」ではありますが、菜の花の一種ではなく、蕪の変種だそうです。