私たちは、視覚・聴覚・触覚・味覚・嗅覚をフル稼働させて日常生活をおくっています。
疲れやストレスを感じたときは無理をせず、これらをしっかり休めてリラックスしてみましょう。
日光浴が心身の活性化につながるのはなぜ?
北極圏に近い北欧では、冬になると昼間が極端に短くなり、真っ暗な日々が続くため、うつ状態に陥る人が現われるといいます。しかし、春がきて日照時間が長くなると、元気になる人が増えていきます。これは、太陽の光が人の精神状態に大きく関係しているからです。
目から入ってきた光は後頭葉を刺激し、視床下部の視交差上核に刺激を与えます。そこは、いわゆる体内時計がある部分です。人間の脳からこの部分を取り除くと、眠る時間や体温のリズムがめちゃくちゃになります。この部分が体内時計を正常に動かさないと、人間の精神や体は変調をきたしてしまうのです。また、この部分が正常に動くためには、太陽光による適度な刺激が必要です。
さらに、太陽光線に当たると血液の循環もよくなり、新陳代謝が促進されます。また、体内でビタミンDが合成されます。ビタミンDは「カルシウムの運び屋」と呼ばれる物質で、カルシウムには精神を安定させる働きがあります。
以上のような効果で、日光浴はストレス解消に大いに役立ちます。適度な日光浴が心と体をリフレッシュしてくれるのは、このためなのです。ただし、強い太陽光線は皮膚を痛める原因になるので、林や公園の木漏れ日程度のやわらかい日差しがベストです。
不眠にはカモミールティーでリラックス
ハーブティーにはリラックス効果の高いものが多いのですが、なかでもカモミールティーには、鎮静・発汗作用があり、不眠にもよく効きます。
夜、眠る前にゆっくりリラックスするために飲んでみましょう。あまりクセもなく飲みやすいので、初心者にもおすすめのハーブです。ティーバッグ入りのものなら手軽に飲めるので、不眠で悩んでいる人は一度試してみてはいかがでしょうか。
バロック音楽でクレーム激減!?
好きな音楽を聴いていると、脳内のβ波が減ってα波が増えてきます。α波が出るのは、人間がリラックス状態にあるときです。リラックスするためには自分が好きなジャンルの音楽を聴けばいいのですが、どんな世代の人もリラックスさせるのはクラシックで、そのなかでも特にバロック音楽といわれています。
実際、ある病院で、毎日いろいろなジャンルの音楽をかけ、その一方で患者たちの病院に対するクレームの量と内容を比較調査したところ、バロックをかけた日に限って、クレームが明らかに減少したといいます。イライラして気分が落ち着かない日は、バロックを聴いてみましょう。
泣いてもいい、怒ってもいい
自分が落ち込んでいると感じるときは、自身を無理に励ましたり、がんばろうとしたりしないことが大切です。我慢していないで、まずは感情の発散を考えましょう。悲しければ泣けばいいし、腹が立つのなら怒ればいいのです。
ストレスを減らすためには、感情を発散して、まずは気分を楽にすることから始めましょう。解決策を考えるのはそれからでいいのです。