かつての日本では、「羊肉にはくさみがある」という先入観がしみついていましたが、それは羊毛用に育てられたマトンを副産物として食べていたころの話で、ラムはとてもやわらかく、特有のにおいも少ない肉です。
ラムとマトンの違いとは?
ところで、同じ羊肉でも、ラムとマトンがどう違うのかご存じですか?ラムは生後1年未満の子羊、マトンは2年以上の成羊のことをいいます。
そのラム肉は、ただおいしいだけでなく、栄養成分も充実しています。
うれしい低コレステロール
ラム肉の脂肪は融点が44℃と他の食肉より高く、体温で溶けにくいため、食べても体内に吸収されにくくなっています。100gあたりのコレステロール値が50mgと魚肉並みの低コレステロールで、さらにコレステロール値を下げる不飽和脂肪酸も豊富に含まれています。
カルニチンでやせやすい体に
体内の脂肪を燃焼させる働きのあるアミノ酸の一種、カルニチンが食肉では最も多く含まれています。カルニチンを体内にたくさん持っている人と不足している人とでは、同じ運動をしても不足している人のほうが脂肪燃焼も少ないため、やせにくくなります。
バランスよく含まれる必須アミノ酸
人が体内で作ることのできない必須アミノ酸は食品から摂る必要がありますが、人に必要なこの必須アミノ酸がバランスよく含まれています。
ビタミン・ミネラルも豊富
不足すると貧血になるビタミンB12、胃腸病や皮膚炎を防ぐナイアシン、皮膚を美しく保ち老化を防止するビタミンB2など多くのビタミンを含んでいます。
ミネラルでは体内での吸収がよい鉄が豊富で、アトピー性皮膚炎に効き、味覚にも重要な亜鉛も多く含まれています。
宗教を問わず食べられる肉
羊は、宗教に関わらず食べられるという点でも世界中で親しまれています。さまざまな理由から敬遠していたという人も、一度試してみてはいかがでしょうか?