にんにくの原産地は中央アジアで、玉ねぎと同じくユリ科ネギ属の野菜です。独特の香りも、玉ねぎの香りと同様の硫化アリル(イオウ化合物)によるものです。
注目の作用が目白押し!
にんにく独特の刺激臭は、イオウ化合物の一種アリシンです。強い殺菌力を持ち、ビタミンB1の吸収を高め、その効能を強化・持続させる働きがあります。ビタミンB1は糖質をエネルギーに変える働きがあるので、疲労回復・体力増強に役立ちます。また、免疫力を高め、ガンを抑制するとともに、食欲増進や血行促進、血栓予防といったさまざまな効能があります。
[スポンサーリンク]
さらに、にんにくはスコルジニンという特殊な成分を含んでいます。これは、新陳代謝を活発にして血行を促進し、ホルモンの分泌を促すので、冷え性の改善、強精・強壮効果があります。
また、抗酸化作用があるセレンや、血圧を正常に保つカリウムなども含まれます。
加熱で刺激臭は緩和、しかし効能もなくなる
にんにくの刺激臭アリシンは切ったりつぶしたりすると出てくるので、アリシンの効能を活かすにはこの方法で調理するのがベターです。加熱すればアリシンは分解されますが、効能もなくなってしまいます。
炒め物などの加熱調理には、βカロテンやビタミンCが豊富なにんにくの芽(葉の部分)がおすすめです。
摂りすぎには注意!
にんにくは、豚肉・うなぎ・たい・レバー類などビタミンB1を多く含む食品と組み合わせると、アリシンの効力がアップし、体力増強になります。
ただ、アリシンは強い殺菌作用があるので、ウイルスや細菌から体を守り、風邪の撃退に役立ちますが、食べすぎると腸内の善玉菌まで殺すことがあります。生にんにくなら1日1片、加熱なら1日2片を目安とし、摂りすぎないようにしましょう。