大豆は、肉と同様に良質のタンパク質やビタミンB群の供給源となり、タンパク質のアミノ酸組成まで肉によく似ていることから、「畑の肉」と呼ばれています。
生活習慣病予防の成分が満載!
しかし、大豆の脂質の中身は肉とはまったく違い、その半分以上がコレステロール値の低下などに役立つリノール酸です。リノール酸には酸化されやすいという弱点がありますが、同時に抗酸化作用のあるビタミンEも豊富に含んでいるので心配はご無用です。
また、過酸化脂質の生成抑制作用、血中脂質の改善作用、血圧降下作用などが認められているサポニン、高血圧・動脈硬化・認知症などの予防に役立つレシチン、閉経後の骨密度低下を抑えるイソフラボンを含むというのも、成分から見た特徴の一つです。食物繊維もたっぷりで、ミネラルのカルシウムやカリウム、亜鉛なども期待できます。
生活習慣病が気になる世代には、まさに理想的な食材といえますね。
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漢方的には黒大豆がベター
大豆の漢方的薬効としては、補腎(体力をつける)作用・利尿作用・安胎作用などがあり、中国ではこのことから、
- 虚弱体質の人
- 体力がない人
- 疲れやすい人
- むくみやすい人
- 妊婦
- 生理不順の女性
などに用いられています。また、湿疹やできものに外用するという使われ方もします。
なお、大豆には黄大豆(いわゆる大豆)・黒大豆(黒豆)・青大豆などがありますが、漢方では黒大豆に最も幅広い作用があるとされています。
効率的な摂り方と注意
大豆だけではビタミンA・Cが不足してしまうので、手近な野菜を組み合わせて調理しましょう。
また、大豆は卵や牛乳と並ぶ日本人の3大アレルゲンの一つです。アトピー性皮膚炎の人やぜんそくの人は注意しましょう。