スルメイカをはじめ、ヤリイカ・アオリイカ・コウイカなど、日本近海には100種類以上のイカが生息しています。肉質や味わいは微妙に異なりますが、成分はほぼ同じです。
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タウリンは魚肉の2〜3倍
イカは、アミノ酸組成の優れた良質のタンパク質源である反面、脂肪は少なく低カロリーです。かみごたえがあるため咀嚼回数が増え、食べすぎが防げるということもあり、ダイエット中の人には格好の食材といえます。また、牛乳と同じくらい消化がよいので高齢者のタンパク質源としても適しています。
コレステロール値の低下・正常血圧の維持・インスリンの分泌促進・肝臓の解毒作用の促進などの働きをするタウリンを魚肉の2〜3倍含んでいることも、栄養面での特徴の一つです。
漢方薬としてもこんな効能が期待できる!
漢方では、イカは肝臓や腎臓の働きを助け、血の気を増して体力をつける食品として位置づけられています。
日本人は世界一のイカ食民族ですが、中国ではその漢方的薬効から、
- やせて体力が衰える
- 皮膚に潤いがない
- 手足がしびれる
- 足腰が弱く力が入らない
- 耳鳴りがする
- 精力が減退する
- ほてりやすい
などの症状がある人に常食を勧めています。また、漢方では甲も烏賊骨(うぞうこつ)と呼び、痔・胃潰瘍・十二指腸潰瘍・生理による貧血といった出血性症状などの治療に用いています。
コレステロールよりプリン体に要注意!
コレステロールが多い食品として一時敬遠されたこともあるイカですが、実際にはそれほど多くないことがわかっています。
コレステロール値を下げるタウリンも豊富なので、コレステロールに関してはあまり神経質になることはありませんが、通風の引き金になるプリン体は多いので、食べすぎは禁物です。