ハーブは日本語でいえば薬草です。
ヨーロッパでは民間療法として古くからハーブティーが利用されていました。現代医学が発展した今でもハーブは広く人々に利用されています。
もちろんおまじないや言い伝えではなく、きちんと成分分析した結果、効果があるとみとめられた薬草なので、病院へいくほどでもない不快症状に家庭で利用されているものです。
ハーブには、リラックス効果が認められるものやリフレッシュ効果が認められるものがあります。
コーヒーや紅茶はハーブとは捉えられていませんが、コーヒーにはリフレッシュ効果があり、紅茶にはリフレッシュ効果とリラックス効果の両方があります。しかし、両方ともカフェインが多量に含まれているので、場合によっては飲んではいけないこともあります。
一方でハーブにはリフレッシュ効果があるものでも、カフェインを含まないものが数多くあります。コーヒーや紅茶、緑茶などとともにハーブティーもお茶メニューに加えてみると、バラエティーに富んだティータイムが楽しめます。
リフレッシュ系のハーブティー
レモンバーム、レモンバーベナ、レモングラスなどはレモンよりもレモンらしいといわれる爽やかな風味のお茶です。
これらのハーブの成分はシトラール、シトロネラール、リモネンなどレモンなどの柑橘系の果実と似た成分が含まれており、爽やかな香りで気分をリフレッシュさせます。
シトラールは血管拡張作用などが認められているため、血管内のコレステロールを流す働きもあるといわれっています。脂っこい食事の時に飲むと口を爽やかに保つだけではなく、コレステロール対策にもなります。
ローズマリーは少し癖のある風味で気分をリフレッシュします。成分はカンフェン、シオネール、フラボン配糖体、ロズマリン酸などです。カンフェンやロズマリン酸は抗炎症作用、抗菌、抗ウイルス作用などがあります。シオネールは口の中を爽やかにします。ローズマリーは集中力のお茶です。気分を引き締めたい時にどうぞ!
ローズヒップは美しい赤い色のお茶です。酸味があるので気分がすっきりすると同時に疲労感を回復させます。ビタミンCを多く含むので女性の美肌対策に好まれますが、男性にも充分リフレッシュ効果があります。
リラックス系のハーブティー
ペパーミントにはメントール、メントン、リモネン、ピネンなどが含まれています。メントールはお馴染みのひんやり感のある爽やかな風味の成分で、抗菌,抗炎症,血行促進などの作用があります。
メントンは抗ウイルス作用があります。またピネンは去痰作用があるので風邪気味の時や喉のイガイガにもおすすめです。某有名老舗のど薬にも利用されており和名を「はっか」といいます。冷えたものを想像しがちですが、ホットミントティーには気持ちのいいリラックス効果があります。
ただしメントンには血圧をあげる効果があるので高血圧の人にはお勧めできません。
カモミール
フッと甘い香りのするお茶です。ヨーロッパではカモミールは不眠症対策によく使われます。成分はアミノ酸、多糖類、タンニン、テルペン、クマリン、カンファーなどです。
タンニンは渋みのある成分で抗酸化作用と収れん作用があります。テルペンには鎮静作用があります。クマリンは抗菌作用、カンファーは鎮静作用の他に強心作用もあります。
悲しい気持ちを和らげたい時にも使われます。
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リンデンフラワー
リンデンフラワーも不眠症に使われる鎮静効果のあるハーブティーです。
フラボノイドやタンニン、サポニン、フェノール類が含まれています。血圧を下げる作用があります。癖のないやさしい甘い香りのお茶です。
ハーブティーはコーヒーや紅茶と比べると色、味、香りとも淡白なものが多いのですが薬草として強い効果があるものも少なくありません。特に、リラックス系のハーブティーを飲んだ直後の車の運転などは非常に危険です。
目覚めの一時にはリフレッシュ系のお茶を、就寝前にはリラックス系のお茶をゆっくり楽しんで心穏やかにベッドにはいりたいものです。