いちごには、ビタミンCや葉酸、カリウム、ペクチン、アントシアニンが含まれています。
いちごの効能
いちごのジューシーな果肉に含まれるビタミンCはレモンと並ぶほどに豊富です。
ビタミンCには強い抗酸化作用があるため、ウイルスに対する抵抗力を高めて病気にかかりにくくなるほか、風邪・老化・ストレス・ガンなどの予防に効果を発揮します。また、コラーゲンの生成を助けて皮膚・粘膜や血管を丈夫にするので、肌の新陳代謝が活発になり、美肌効果も期待できます。
その他、いちごには血を作る葉酸も豊富に含まれているため、貧血を防ぎます。カリウムも豊富で、ナトリウムの排泄を促して高血圧を予防・改善するほか、むくみ解消や利尿作用があります。
水溶性食物繊維のペクチンには、血糖値の上昇を防ぎ、善玉コレステロールを増やす働きがあるので、ビタミンCとともに生活習慣病予防に有効で、腸の働きを活発にして便通を促進します。ペクチンはコレステロール値を低下させることも知られており、コレステロールや糖分の吸収を抑制し、動脈硬化、糖尿病、ガンを予防します。
いちごの赤い色素アントシアニンは水溶性の色素成分で、抗酸化物質です。抗酸化作用で発ガンを抑制します。また、肝機能強化や視力低下防止、血糖値上昇の抑制、糖尿病予防の効果があります。
メチルサリチル酸は抗炎症・鎮痛作用があり、頭痛や神経痛を緩和します。クエン酸は疲労回復に有効で、疲労物質の乳酸を代謝分解し、食欲増進します。
いちごを食べる時は、豊富なビタミンCを流出させてしまわないように、ヘタをつけたまま洗いましょう。適度な酸味を加えるとビタミンCが安定するので、レモン汁やヨーグルトと一緒に食べるのが効果的です。
また、レモンやキウイフルーツと一緒に摂ると、美肌効果だけでなくストレス解消効果も期待できます。
いちごの人気&簡単レシピ
いちごは、18世紀ころに現在のように甘くて大粒のいちごが作り出され、19世紀にオランダから伝来したため「オランダイチゴ」とも呼ばれます。食用にする部分は果実ではなく花托(花床)が発達した部分で、表面についている粒が種子です。
いちごの本来の旬は春の終わりから初夏にかけてですが、ハウス栽培や品種改良により一年中出荷されるようになりました。
いちごの選び方のは、果実が全体的に赤く、つぶつぶが立っていてつやがあり、ヘタが濃い緑色でみずみずしいものを選びましょう。ヘタの近くが白っぽいものは避けたほうが無難です。
保存方法は、洗わずにラップして冷蔵庫で保存すると1〜2日は長持ちしますが、鮮度の良いいちごをすぐに食べ切るほうが良いでしょう。
いちごの主な調理法は、生食、ジュース、ジャム、シロップ、ケーキ、果実酒、お菓子やスイーツなどです。
おすすめレシピ
いちごの品種
いちごは14世紀初頭、自生していたウェスカイチゴの栽培をフランス・ベルギーで開始し、それがヨーロッパ全土、そしてアメリカへ広がったのが始まりです。日本へは江戸末期にオランダ人によって伝来しましたが、最初は観賞用として伝わり、食用として栽培が始まったのは明治以降です。
日本のいちご栽培技術は世界でもトップクラスで、美味しいいちごを一年中楽しむことができます。日本のいちごの系統は、東の女峰(にょほう)系、西のとよのか系と大別されますが、品種改良によって40種類以上のイチゴが誕生しています。
あまおう
「あ」かい、「ま」るい、「お」おきい、「う」まいの頭文字をとって「あまおう」と名づけられた福岡のいちごです。果実が大きく形が整っていて、赤が鮮やかでつやが良く、糖度が高いので、人気のいちごです。
あまおとめ
「とちおとめ」に「さがほのか」を交配してつくられたいちごです。果実は大きめでやや縦長の円錐形、果皮の色は鮮やかな紅色としています。愛媛県のオリジナル品種です。
ゆめのか
愛知県のオリジナル品種のいちごです。果皮が硬めのため傷みにくく、完熟に近い状態で収穫できることから、糖度は高めですが、酸味もありさっぱりとした食味が特徴です。果実は円錐形で大きく、平均20g前後の果実がつくことが多いようです。
さがほのか
佐賀県で多く栽培されているいちごです。果実は比較的大きめで、ややスリムな円錐形をしています。果皮の色は鮮やな紅色ですが、果肉は白い色をしています。やや硬めで、甘いいちごです。
女峰
栃木県日光の女峰山から命名されたいちごです。栃木県を中心に、広く東日本で栽培されています。酸味、甘味とも強く、香りもあり汁が多くてジューシーな味わいです。
とよのか(豊の香)
果実は平均15gと大粒のいちごです。女峰より甘味が強く、福岡県や佐賀県が産地として有名です。
とちおとめ(栃乙女)
生産量が日本一のいちごです。今や栃木県の代表品種で、女峰より果実が大きく、甘味も強いとちおとめは、多汁質で生食に適しています。
福羽(ふくば)
フランスから伝わった品種をもとに改良・育成したいちごです。非常に大きくて味もよく、日本のいちごの基礎を築いたといわれる名品種です。