普通に社会生活をおくっていても、精神的・心理的に緊張する場面を避けて通ることはできません。そのような圧力をストレスといい、現代人の心身を蝕んでいます。
このように、誰でもある程度緊張した生活をおくらざるをえない以上、それを意識的に緩和するテクニックが必要になります。つまり、リラックスする方法をいくつ知っているかで、心身の健康状態は大きく変わってくるのです。
まずはストレスレベルチェック
精神的なストレスが長期間持続的にかかっていると、心身に重大な影響が現われ、うつ病や高血圧などの病気の引き金をひくことになります。最近妙に疲れる、あるいはイライラすると思ったら、それはストレス症候群の第一歩です。以下の症状を感じる人は注意しましょう。
- 体がなんとなくだるい
- 何をするのもおっくうだ
- 仕事の能率が上がらず、ミスが多い
- すぐイライラするようになった
- 食欲がない
- 頭痛や肩こりがひどい
- 目が疲れやすくなった
- 便秘や下痢をしている
- 寝つきが悪くなった
このような症状を複数感じている人は、体がストレスを感じている証拠で、意識的にリラックスを心がけることが必要です。放っておくとますます体調がおかしくなり、慢性的な胃痛や高血圧などが現われ、やがて胃潰瘍・十二指腸潰瘍・心身症など、重い病気に発展していきます。
ストレスをためやすい人度チェック
同じ環境でも風邪をひく人とひかない人がいるように、ストレスもたまりやすい人とそうでない人がいます。概ね、真面目で責任感が強い人ほどストレスをためやすいといいます。
以下の項目が当てはまる人は、他人よりストレスをためやすいと意識して気をつけましょう。
- 仕事熱心なほうだ
- 仕事を人まかせにできない
- 頼まれたら嫌といえない
- 〜すべきという思い込みが強い
- 失敗したらみっともないと思う
- 約束の時間は必ず守る
- 他人に迷惑をかけたくない
- 他人の批判が気になる
- 趣味がない
- 心を許せる友人がいない
つまり、「無趣味で仕事好きな完璧主義者」「人の目が気になる八方美人」という人ほどストレスをためることになります。こういう人は、中年以降、左遷・リストラなどの環境変化を引き金に、仮面性うつ病や燃え尽き症候群に陥りやすいのです。
ストレスはこんな思考で乗り切る
そもそも、すべての人と仲良くし、すべての仕事を完璧にこなすのは無理な話です。まずは自分の限界をわきまえることが、仕事のストレスから解放される第一歩です。現在仕事がらみのストレスを感じている人は、次のような考え方をしてみましょう。
- 自分だけが心配しても問題は解決しない
- 今悩まなくてもあとで何とかなる
- 人は人、自分は自分
- 人によく見られようと思わない
- 叱られてもすぐに忘れる
つまり、「私が悪い」「責任は私にある」と考えないことです。マイペースに仕事をすることが、ストレスを大きくしないコツなのです。
ズボラなくらいでちょうどいい!?
このような考え方はズボラなようですが、経済環境が激変し、生き残り競争がさらに激しくなると思われるこれからを生きていくためには、がんばろう精神だけではダメで、気分転換をうまくはからなければ、心も体ももたない時代になってきているのです。