αカロテン(アルファカロテン)は、抗がん作用のあるビタミン類です。
αカロテンが良く効くのは、がん予防、老化防止、健康の維持・増強などに効き目があるとされています。
αカロテンの効能
αカロテンとは、緑黄色野菜に多く含まれている黄色や赤色のカロチノイド系色素の一種です。特に、にんじん・かぼちゃに多く含まれています。
αカロテンは、体内でビタミンAに変化する性質があり、様々な体の部分の調子を整えるために機能しますが、その効果はβカロテンよりも低いとされています。
しかし、強力な抗腫瘍効果、抗がん効果が確認されており、体の酸化を防ぎ、老化や生活習慣病を防止する抗酸化作用はβカロテンの10倍強いとも言われています。
但し、摂取についてはαカロテン単独ではなく、βカロテンと一緒に摂ることでよりその効果をアップさせます。
αカロテンは、体内でビタミンAに変換される
αカロテンは、天然に存在する植物の色素に含まれるカロテノイドの一種で、他にはβカロテン、γカロテン、δカロテンなどがあります。これらカロテン類は、人を含む動物の体内でビタミンAに変換されます。
変換される率はβカロテンがもっとも高いですが、αカロテンのほうがβカロテンよりも効能が強いという近年の研究発表により脚光を集めています。
- αカロテンのビタミンAへの体内での転換率は、βカロテンの半分
- しかし、αカロテンのほうがβカロテンよりも効能が強く、抗酸化作用は10倍
カロテンがビタミンAに変換されるのは、体内でビタミンAが不足している時に限られます。変換されなかったカロテンもビタミンA同様の働きをすると言われています。
動物実験でがん抑制効果がβカロテンより高い結果
肺がんになったマウスに対して実験を行ったところ、βカロテンより高い抗がん抑制効果が見られたという研究報告があります。
他のがんにおいても同じようにαカロテンの抗がん効果が高いことが確認されています。カロテン類は、特定のカロテンを多く摂取するよりも、たくさんあるカロテン類を同時に摂取することで大きな効果がでます。
効果効能はビタミンAと同じ
ビタミンAの働きは、細胞の成長促進・保護や傷んだ細胞の修復、皮膚の再生、骨・歯の成長、目の機能維持、免疫力アップ、抗ウイルス、細菌作用などがあります。
欠乏すると夜盲症や乾燥肌、爪・骨がもろくなるほか、疲労感などが起こります。なお、ビタミンAは体内に蓄積されるので、過剰に摂取すると食欲不振や頭痛、肝障害などが起こりやすくなります。特に妊娠すると先天異常を発症しやすくなるので注意が必要です。
ビタミンAの効能 効果と注意点の記事は、こちらの記事で紹介しています。
ビタミンAを活性化に必要なミネラルは亜鉛
ビタミンAは、ミネラルの亜鉛があることで体内で最大限に働きます。また、貧血にはミネラルの鉄分が必要ですが、ビタミンAと一緒に摂取することで鉄分の吸収が促進されます。
αカロテン おさらい
αカロテンには、抗ガン作用や、皮膚や目、肝臓や肺の組織を活性酸素から保護する作用があります。
赤や黄色、緑色の野菜に含まれるカロチノイドは、紫外線によるシミやソバカスから肌を守るサンスクリーンの効果をもつ「飲むUV」といわれるビタミンです。果物や野菜のカロチノイドには約50種類あり、なかでも有名なのはβカロテンです。
βカロテンには抗がん作用があることがわかって脚光を浴びましたが、それ以上に抗がん活性を表わしたのがαカロテンです。皮膚や目、肝臓や肺の組織を活性酸素から保護する作用があり、その効果はβカロテンの10倍ともいわれているのです。