黒酢は、長い熟成により酢の健康パワーがアップしています。
黒酢が良く効くのは、疲れやすい人、肩こり、腰痛、老化予防、高血圧、生活習慣病の予防、などに効き目があるとされています。
黒酢の効能
黒酢とは、米や大麦を原料とし、壷の中で1年以上かけて発酵させ、麹菌や乳酸菌の作用で琥珀色に色づいたもののことです。こうして長い時間をかけて作られた黒酢には、必須アミノ酸を含む約10種類のアミノ酸の他、クエン酸やビタミン、ミネラルなども豊富に含んでいます。
黒酢は、こうしたクエン酸などの効果で、体中の酸性物質を減らし、血糖値上昇の抑制、血圧の正常化、コレステロール・中性脂肪の減少、動脈硬化の予防など、様々な効果があるとされています。
また、黒酢に含まれるアミノ酸を摂取することによって、HGH(ヒト成長ホルモン)というホルモンが分泌され、骨や筋肉を作ったり、アンチエイジングなどあらゆる効果をもたらします。
さらに、黒酢はダイエットにも効果的で、脂肪燃焼率が高い必須アミノ酸やクエン酸が豊富に含まれているため、脂肪を燃焼しやすく、栄養素をエネルギーに還元しやすい状態になります。
黒酢と一緒にビタミンCを多く含む食べ物を取ることで相乗効果をもたらし、シミ、そばかすなどに優れた効果が期待できます。
その他の使用方法としては、黒酢を使って拭き掃除をしてアレルギー物質を抑えたり、黒酢をお風呂に入れることでアトピーの改善にもつながると言われています。
このように、様々な効能が期待できる黒酢ですが、胃に対しては刺激が強いため、摂取する時は空腹時を避けるようにするとよいでしょう。
黒酢の種類と飲み方
黒酢には、液状、粒、錠剤があります。
「天寿りんご黒酢」は飲みやすいように一日30mlを水などで4〜5倍にうすめて飲みます。天然黒酢エキスに紅麹を配合した「麹肥源」は一日6粒が目安です。
黒酢サプリメントの効果と注意点
米、米麹、水のみで醸造される酢が黒酢と呼ばれ、色が黒いことが特徴です。
1975年に鹿児島県の醸造会社で作られて販売されたのが最初で40年足らずの歴史しかなく、比較的新しい酢です。
燃料などを使わず屋外で自然に発酵・熟成させる製造方法で作られ、出来上がるまでの期間が1年から3年と非常に長いことが特徴です。
燃料を使用して、2,3ケ月で作る製法で出荷される黒酢もありますが、正統な黒酢ではないとされています。
また、2003年のJAS法改正によって、1日から2日間で黒酢を作ることができる速醸法、または連続法と呼ばれる発酵方法でも作られるようになりましたが、この方法で作られた黒酢には、1年から3年間かけて作られる黒酢に比べると含まれる栄養成分は非常に少ないので注意が必要です。
法律改正で醸造にあたって使用する米の量が、1リットル当たり180g以上でれば、黒酢という商品名を使って良いということになったので、同じ名称でも品質が全く違います。
正統な黒酢には、必須アミノ酸全て含む豊富なアミノ酸やビタミン、ミネラル、クエン酸などが含まれて、健康維持、疲労回復、生活習慣病、ダイエットなどの幅広い効果があるとして人気があります。
尚、中国で作られる黒酢には、コーリャン、大麦なども使われているため、これらは香りが芳醇であるため香酢と呼ばれて黒酢とは区別されています。
まとめ
黒酢は本来は南九州で伝統的につくられてきた酢を指します。アマンと呼ばれる特有の壷に米と麹、水だけを入れ、1年間ほどほどねかせてつくります。しかし、最近は米酢の熟成期間を長くした茶褐色の酢まで含めて黒酢と呼ばれているようです。
黒酢の有効成分
黒酢には酢と同じくさまざまな効用があります。有効成分の1つであるクエン酸は、疲労物質の乳酸を分解する作用があり、疲労回復に効果を発揮します。また、酢を飲むと体が柔らかくなるといわれていますが、これは乳酸がタンパク質と結合することでおこる筋肉の硬化を防ぐためで、肩こりや腰痛の解消にもなります。
乳酸の分解はまた血液の安定や動脈硬化を予防します。他にも黒酢には、老化の要因といわれる過酸化脂質を抑制するなど、多数の作用が認められています。
黒酢にはこうした酢の薬効の基になる有機酸の他にビタミンB群、水溶性ビタミン、ミネラル、アミノ酸が多く含まれています。とくにアミノ酸の含有量は通常の酢の5〜10倍といわれ、このアミノ酸がいくつか鎖のようにつながったペプチドが無数にあるとされています。ペプチドは血圧低下作用があるとされ、黒酢にもこうした効果が期待されます。
なお、黒酢も含めた酢の特徴的な作用として、他の食品の栄養成分が破壊されるのを防いだり、体内での消化吸収率を上げる働きがあります。動物実験ではビタミンCやカルシウムは、単独で摂取するより酢と一緒に摂ったほうが効果が増大しています。黒酢もいろいろな食品を組み合わせることで、より大きな効果が期待できるといえます。