レシチン(ホスファチジルコリン)は、血管の壁をきれいにし、脳の若さをキープします。
レシチン(ホスファチジルコリン)が良く効くのは、コレステロール値が高い、動脈硬化、心臓血管病の予防、肝機能の強化、中性脂肪値が高い、痴呆予防、食べ過ぎなどに効き目があるとされています。
レシチン(ホスファチジルコリン)の効能
レシチンは、ギリシャ語で、卵黄を意味する「レシトース(Lekithos)」から由来した名前で、リン脂質と呼ばれる脂質のことです。私たち人間の体は、「水溶性」のものと「脂溶性」のものから成り立っており、その細胞と細胞の物質の仲介をするのがレシチンです。
レシチンには2種類あり、卵黄を原料としたものは「卵黄レシチン」で、レシチンが最も多く含まれているとされています。また、大豆を原料にしたものを「大豆レシチン」といい、コレステロール値の改善や肝機能を強化する効果があるとされています。
レシチンは、人体の細胞60兆個全てに含まれる生命の基礎物質です、脳にいたっては40%も含まれており、レシチンが脳の栄養素と呼ばれるのはこのためです。その主要成分はホスファチジルコリンという成分で、神経刺激伝達物質であるアセチルコリンを作り出します。
このアセチルコリンは、加齢に伴う脳の老化を遅らせたり、脳や神経の病気を妨げるなど、老人性認知症(痴呆症)を予防する効果があります。また、このホスファチジルコリンは、大豆レシチンよりも卵黄レシチンの方に多く含まれています。
レシチンには脂を水と乳化させる働きがあるため、脂質代謝が活性化され、動脈硬化や高血圧の予防、肥満解消につながるとされています。その他の効能としては、新陳代謝を促進する機能があり、摂取することで細胞から老廃物を排泄させ、若さを保つ作用があるとも言われています。
レシチンの種類と飲み方
レシチン(ホスファチジルコリン)は、カプセル、粉末などがあります。
レシチン(ホスファチジルコリン)の飲み方は、大豆レシチンとして一日10gが目安です。230mgのカプセルを毎日、一日6錠(朝食と一緒に3錠、夕食と一緒に3錠)摂りましょう。
レシチンの働きは原料毎に異なる
レシチンは、リン脂質の一種で動植物のすべての細胞中に存在している成分です。尚、レシチンは、元々はリン脂質のホスファチジルコリンを意味していましたが、現在は、レシチンは、リン脂質を含む脂質製品を総称する意味で使われており、原料によって製品中の成分構成が異なるので、原料別に大豆レシチン、卵黄レシチンなどと呼ばれて区別されています。
レシチンは細胞の生命維持に必須成分
細胞から構造上も機能上もあらゆる生物にとって生命の基本単位・物質であり、それ自身も生命体である重要な細胞に対して、レシチンは細胞に必要な栄養分を、細胞膜を通して吸収したり、不要な老廃物を排出したりする重要な役割を果たしています。
そのため、レシチンの働きがないと、毎日、新しい細胞も作られず、細胞、およびヒトそのものが生命を維持するための必要な酸素や栄養分を吸収できなくなります。
また、不要な老廃物が排出されなくても細胞は死滅してしまいます。レシチンは、このように細胞が常に活き活きしている状態を保つ働きをしています。
その他にも、体内で脂肪はエネルギー源として体内に蓄積されますが、その際、脂肪はタンパク質と結びつく必要がありますが、この結合にはレシチンが作用しています。
レシチンの優れた健康効果は多彩
この結果、レシチンには疲労回復、免疫力向上、動脈硬化・糖尿病・心臓病・肝臓病・腎臓病・高血圧などの予防・改善、悪玉コレステロール低下、老化防止、肥満防止、美肌効果など実に多くの効能があります。健康維持にはレシチンを十分に摂取するように心がけた方が良いでしょう。
まとめ
ホスファチジルコリンは脂質ですが、本来溶け合わない水分と脂肪を混ぜ合わせる乳化作用があります。レシチンとも総称される天然リン脂質の仲間で、大豆や卵黄に多く合まれ、体内では細胞膜や脳、神経組織や筋肉の回りを覆う物質を形づくっている大切な成分です。レシチン(ホスファチジルコリン)は、生体膜では、細胞が栄養分などを取り込んだり不要物を放出するのを手助けするとされ、血液中のコレステロールを溶かし、血管の壁をきれいにする働きがあるといわれています。
またレシチン(ホスファチジルコリン)は腸からのビタミンAや肝臓からのビタミンB1の吸収を助け、アルコールや化学物質など血中に入りこんだ毒性物質を除去する肝臓のダメージを修復したり、肝臓細胞を新しく入れ替えるのにも消費されています。レシチン(ホスファチジルコリン)はコレステロールや中性脂肪、肥満、アルコール摂取量が気になる人におすすめです。
レシチン(ホスファチジルコリン)の有効成分
このレシチン(ホスファチジルコリン)は、体の各器官から脳へと情報伝達する働きとも深く関わり、神経伝達物質アセチルコリンの原料となる点もまた重要です。実際にアルツハイマー型痴呆症の患者は、脳内アセチルコリン濃度の減少が指摘されています。
最後に
レシチン(ホスファチジルコリン)は、脳内に不要な物質が入り込まないようガードしている「血液-脳間関門」を通り抜けられる数少ない物質の1つで、脳細胞の中で記憶や学習と密接に関わる化学物質をつくり出しています。現段階では私たちにとって痴呆症の予防に役立つとして、レシチン(ホスファチジルコリン)の研究が進められているところです。
脳を若々しく保つためには、この他に、アセチルコリンの合成を促進するビタミンB12、また糖質の代謝を助けるビタミンB1と、レシチン(ホスファチジルコリン)の併用もおすすめできます。