当帰は、生理痛や冷えなど女性の悩みを解消します。
当帰が良く効くのは、生理痛および生理不順、更年期障害の緩和、冷え性、貧血、むくみやすい、などに効き目があるとされています。
当帰の効能
当帰とは、ヨーロッパやシベリア、中国などの山地に自生するセリ科トウキの根のことです。 古くから伝わる民間のことわざに、「漢方薬は十中八九、当帰入り」といわれるほど数多くの中国での医薬品に用いられています。
当帰の基本的な性質は身体を温める作用があり、月経不順、更年期障害、月経前症候群や、冷え性、貧血症などに効果があるとされています。
穏やかな薬効で副作用もないため、さまざまな食材と組合わせた多種多様な薬膳料理に使われています。
中国医学では、補血(血液を補充する)、調経(気の流れを調える)、止痛(痛みを抑える)、潤腸(腸を滑らかにする)の作用があると言われています。その結果、赤血球の生成を促進し、コレステロール値を下げ、免疫能力の向上、肝機能の保護や肝細胞の再生・回復促進などの作用があることも証明されています。
他には、でき物・腫れ物などの痛みを抑え、膿の排出を促進する効果があることから、中医外科の常用薬ともされています。
当帰の種類と飲み方
当帰は、カプセル、粉末根、濃縮液があります。
当帰の飲み方として、唐当帰(日本薬局方外)は日本人の量では一日3〜5gが目安です。妊娠しているときは、当帰の使用は避けましょう。濃縮液(「婦宝当帰膠」の場合)は一日2回摂取し、一回4mlをお湯に溶かして服用します。
参考サイトの紹介
当帰に関しては、以下のページが参考になります。
http://www.kanpoyaku-nakaya.com/touki.html
当帰サプリメントの効果と注意点
当帰には、血行を良くして身体を温め、貧血を改善する効果や痛みを和らげる鎮痛効果、ホルモンバランスを整えて身体のいろいろな不調を改善する効果などがあります。
一般的には、女性で冷え症が酷い場合や、痩せて体力がない場合などに利用され、女性特有の症状を緩和する効果が期待できます。
それ以外には、効果として貧血、生理不順・痛み・不快な症状全般、不妊症、むくみ、頭痛などがあります。
尚、処方される場合は、当帰のみではなく、当帰の他に1)センキュウ、2)シャクヤク、3)ソウジュツまたはビャクジュツ、4)タクシャ、5)ブクリョウが組み合わされます。
当帰とセンキュウには、血行を改善し身体を温め、貧血を防ぐ効果があります。シャクヤクには、鎮痛効果があります。
その他には、利尿効果があり、むくみの改善効果があります。これらが組み合わさって、相互作用で更に効能がアップしています。
漢方薬のように煎じて飲む必要のない利用も可能です。
中国では古くは、後漢の時代に既にその効能が謳われて作り方が書物に記されています。服用に当たっては、胃腸が弱い人は注意が必要とされています。
まとめ
当帰は、漢方薬で女性の強壮を目的に利用されてきた生薬です。当帰という名前は、中国で子どもができないために嫁いだ家にいられなくなった女性が、この植物の根を服用したところ子宝に恵まれ、また婚家に戻ることができたことに由来する、と伝えられています。
当帰は、高さ40〜90cmの多年草の植物で、強い香りをもち、夏に多数の白緑色の小花をつけます。伝承にあるとおりその根が原料となりますが、利用の歴史は古く、中国最古の薬物本草書には保健薬と治療薬を兼ねたものとして、当帰が記述されています。
当帰の有効成分
ちなみに当帰の英語の学名はAngelica sinensis Dielsで、その意味は病気を治してくれる天使のような草という意味をもちます。当帰の英名はチャイニーズ・アンジェリカというが、アメリカでは中国語読みで呼ばれ、オリエンタルイメージも手伝ってか人気のサプリメントとなっているようです。
最後に
その当帰の成分には、体を温めて冷えを防ぎ、血行をよくして、女性ホルモンの分泌を正常な状態に保つなどの効用があり、生理不順や生理痛などの月経前症候群の緩和、更年期障害の改善、冷え性、貧血などの症状の改善・予防に効果があります。
女性の症状に有効なだけでなく、炎症やむくみの予防、解熱、鎮痛効果、免疫活性作用、痴呆の改善効果も、当帰にはあるとされています。なお、ヨーロッパやアメリカで使用されるヨーロッパアンジェリカは、苦味と芳香成分による消化機能の改善作用が目的とされます。